「『㐂寿司』の365日。」を追いかけた。
強く、優しく、美しい鮨。江戸前の仕事を守り続けながら、今を生きる「㐂寿司」の鮨種を追う連載の最終回。...
東京は人形町。「㐂寿司」はこの地で暖簾を掲げて、1世紀を迎えようとしている。凛とした佇まい。粋な空間。懐こい人々。強く、優しく、美しい鮨。江戸前の仕事を守り続けながら、今を生きる「㐂寿司」の1年を追う。
強く、優しく、美しい鮨。江戸前の仕事を守り続けながら、今を生きる「㐂寿司」の鮨種を追う連載の最終回。...
「鉄火巻き」に「ひもきゅう」に「〆さばとガリの海苔巻き」。「㐂寿司」では、〆の巻物だけでも迷ってしま...
酢飯には海苔や干瓢やガリを詰め、ツメを塗って仕上げる。ちょうどよいサイズの小いかを探して丁寧に仕込む...
「㐂寿司」のたこは、醤油とわさびではなく伝統のツメとともに供し、桜煮ではなく純粋にゆで上げて握る。む...
煮ても焼いても酢〆にしてもうまいさば。馴染み深い日常的な大衆魚であるものの、「㐂寿司」に登場するさば...
立派な筋子を仕入れたら、次は仕込みだ。朱色の煌めく粒が誕生するまでには、念入りな下拵えが欠かせない。...
美しく艶やかないくらは、秋をめでる鮨種のひとつ。「㐂寿司」のそれは、買い付ける筋子の質のよさもさるこ...
江戸前鮨の花形、小肌と新子。酢飯との相性が格別で、酢〆の握りの醍醐味を味わえる鮨種である。魚体の大き...
江戸前鮨において酢〆の仕事がもっとも冴える鮨種といえば、小肌より他にない。なぜ、煮ても焼いてもさして...
夏の終わり頃に現れてはあっという間にその姿を消してしまう墨いかの子、新いか。舌の上を滑るように滑らか...
「㐂寿司」のツメづくりに初めて密着することが許された。穴子1000尾分の中骨や頭を炊いた汁は、まるで濃厚...
江戸前鮨の神髄ともいうべき、ツメ。おいそれと手法を明かさない、その鮨屋の味を決める門外不出の要(かな...
「㐂寿司」の穴子。その煮上げ方には、どんな秘密が隠されているのか。格別な味わいはどうやって生まれるの...
「㐂寿司」の穴子が格別なのは、第一に素材を吟味する重要性があるとわかった。長い付き合いのもとに築かれ...
江戸前鮨の代表格のひとつ、穴子。ふっくらとした身、ツメと相乗する旨味が格別であるのみならず、「㐂寿司...
「㐂寿司」の車海老の特徴は、ほんのり甘いおぼろを酢飯と鮨種の間に忍ばせて握ることである。さらにそのお...
鮨種の中でもひと際華やかな彩りを添える車海老。鮮やかな紅白の縞模様は、ネタケースの中でも、つけ台に差...
夏に旬を迎える光ものの代表格、鯵(あじ)。選り抜いたおろしたての鯵は、酢で軽く〆、薬味と合わせ、酢飯...
重い空模様が続く梅雨だって、気分が重くなることばかりではない。この季節は鰯(いわし)の味が格段に乗る...
夏の白身の醍醐味は、かれいだけにあらず。鯵の名が付いていながら青魚とは異なる縞鯵、鮨屋で出会うことが...
夏こそおいしくなる鮨種の代表格、かれい。種類があるなかでも、希少な星かれいのおいしさは格別である。そ...
生の握り“あわび”には黒鮑を用い、じっくり煮て味を煮含めてツメを塗って供する“蒸しあわび”には希少で...
夏の鮨種の王様、鮑。生もいいが、「㐂寿司」の江戸前の伝統の仕事といえば、煮上げた鮑にツメを塗り、海苔...
「鰹は難しい」。その道のプロが口を揃えて言う。初物好きな江戸っ子にひと際愛された初鰹は、江戸前の伝統...
初物好きな江戸っ子がひと際盛大にもてはやした魚、初鰹の季節がやって来た。江戸前の伝統を継ぐ「㐂寿司」...
「春子(かすご)」とも呼ばれる小さな鯛。酢で〆た可憐な身に脂はのっていないが、海老のすり身を入れたお...
祝いの席にかかせず、魚の王様とも称される白身魚、鯛。品格すら感じる旨味をたたえる上質な鯛を東京で手に...
いまや鮨屋でもなかなかお目見えしなくなった鮨種、白魚。江戸前の仕事をほどこした握りはなおのこと。歌舞...
鮨種の木札が多彩な貝でにぎわう春。ぷっくりと肥えた食べ時の季節である。「貝」とひと言でいってもその種...
鮨種の木札が多彩な貝でにぎわう春。ぷっくりと肥えた食べ時の季節である。「貝」とひと言でいってもその種...
「握り鮨が旨い鮨屋のカウンターでちらし?」なんて思うなかれ。「㐂寿司」のちらしは、酢飯に刺身をのせた...
冬から早春にかけてぐっとおいしさが増す蛤。ぷっくりと膨らんだ身は、噛むほどに旨味をたたえたつゆが口い...
ひと昔前まで、東京の鮨屋には必ずあったというカジキ。今、多くの人が思い浮かべるのは、スーパーで売られ...
1月も半ばを過ぎれば、マグロのいちばんいい時季は終わりへと近づいていく。とはいえ、市場から、そして鮨屋...
鮨屋の顔とも言える「玉」。大晦日の「㐂寿司」には、伊達巻を求める客がひっきりなしに訪れる。年の瀬の風...
「㐂寿司」の敷居はけっして低くはない。けれども、一歩足を踏み入れれば、そこは緊張感を強いることなく、...