
豚肉を使った魯肉飯は日本でもおなじみですが、こちらは鶏肉を使った鶏肉飯。甘さのあるたれでほっと和む味わいです。ご飯との相性が抜群の台湾の家庭料理、家常菜(ジャーチャンツァイ)を台湾料理に詳しい料理研究家の沼口ゆきさんに教えてもらいました。
鶏胸肉 | 大1枚(皮付き) |
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米油 | 小さじ2(またはサラダ油) |
長ねぎ | 15cm(青い部分) |
生姜の皮 | 1片分 |
揚げエシャロット | 大さじ1(※1) |
酒 | 大さじ1 |
塩 | 小さじ2/3 |
白胡椒 | 少々 |
★ たれ | |
・ 揚げエシャロット | 大さじ1(※1) |
・ 醤油 | 大さじ1と1/2 |
・ 砂糖 | 小さじ1 |
米 | 2合(洗って30分浸水させる) |
たくあん | 適量(薄切り) |
目玉焼き | 4枚(両面焼き) |
とろみ醤油 | 適量(※2) |
鶏肉は皮を取り、室温に戻す。皮は細切りにして水気を拭き、油、ねぎの青い部分と生姜の皮各半量とともにフライパンに入れ、チリチリになるまで弱火で炒め、鶏油(ジーユー)をつくる。
鍋(鶏肉がちょうど入る大きさ)に水4カップ、残りのねぎの青い部分と生姜の皮を入れて火にかけ、沸騰したら①の鶏肉を入れて弱めの中火で8分ゆでる。火を止めたら、蓋をして8分置く。
②の鍋に揚げエシャロット、酒、塩、胡椒を加え、そのまま置いて粗熱を取る。これで冷めてもパサつかず、しっとりとした食感になる。
小鍋にたれの材料と③のゆで汁大さじ6を入れて中火にかけ、混ぜながらひと煮立ちさせて火を止める。
浸水させておいた米をザルにあげ、炊飯器に入れる。③の鶏肉を取り出し、ゆで汁を漉して2合の目盛りよりやや少なめに加え、普通に炊く。
取り出した鶏肉を繊維に沿って手で細く裂き、①の鶏油、④のたれ大さじ1と1/2をかけてなじませる。
器にご飯を盛って鶏肉を適量のせ、たくあんを添える。たれを1人分につき大さじ1ほどかける。さらに目玉焼きをのせてとろみ醤油をかける。
ル・コルドン・ブルー東京校、リッツ・エスコフィエ・パリ料理学校等で料理と製菓を学び、料理研究家・有元葉子氏に約8年師事した後、独立。台湾料理のおいしさに魅了されて留学したのをきっかけに、飲食店のアドバイザーなどを現地でスタートさせ、東京と台湾・新竹で料理の仕事に携わっている。著書に『台湾調味料 いただきます手帖』(誠文堂新光社)、『初めてなのに現地味 おうち台湾菜』(主婦の友社)などがある。
この記事は『四季dancyu 2024春』に掲載したものです。
文:松原京子 写真:木村 拓