「Spice飯店」の豆皿スパイスつまみ
旨味と辛味のパンチが効いた"発酵白菜麻婆春雨"

旨味と辛味のパンチが効いた"発酵白菜麻婆春雨"

中国東北部の白菜漬け“酸菜”は、乳酸発酵由来の酸っぱ旨さがやみつき必至。スープや煮込みの調味料代わりにも重宝の中国食材を、今回は日本の白菜の古漬けに代えてアレンジ。痺れ系の麻婆春雨とは一味違う、まろやかなコクがつまみ向き。スパイス料理でお酒を飲む楽しさは、一度体験したらやみつき必至。“スパイスと燗”を主軸に、ジャンルフリーの酒肴で魅了する西荻窪「Spice飯店」店主・岡本大佑さんに、家庭でも簡単につくれる絶品おつまみを習いました。

発酵白菜麻婆春雨のつくり方

古漬けの白菜から、こんなにも豊かなだしが出るのか!と目からウロコのコクと滋味深さ。味の要素が多いため、王道の中国酒から日本酒の熟成燗、ワインまで幅広いペアリングが楽しめそう。もちろん、〆のご飯の友にもすこぶるの美味。

おいしく飲むコツ
古漬けの白菜は、発酵の旨味と酸味、塩味の三役を兼ねるスグレモノ。岡本さん曰く「酸っぱすぎて食べるのを躊躇するくらいの古漬けが理想的」。ワインは酸っぱさつながりで、梅のニュアンスを感じる薄旨系の赤がグッドバランス。

材料材料 (2人分)

白菜漬け60g(古漬の酸っぱくなったもの)
春雨35g(戻さなくてもよいタイプ)
A
・ 豆板醤小さじ2
・ 豆豉7g
・ にんにく1片分(みじん切り)
サラダ油大さじ1
豚挽き肉80g
B
・ 水120ml
・ 鶏ガラスープの素1g
C
・ 黒酢小さじ2
・ 砂糖小さじ2
・ 醤油小さじ1
・ オイスターソース小さじ1
・ 日本酒小さじ2
長ねぎ25g(みじん切り)
ラー油適量
花椒適量

1炒め煮する

フライパンに油を熱し、Aを入れて炒める。香りが出たら豚挽き肉を入れて炒め合わせ、肉の色が変わったらBを加えてひと混ぜし、Cを加えて調味。細切りにした白菜漬け、春雨を入れ、中火で煮込む。

炒め煮する

2仕上げ

1の春雨が汁を吸って柔らかくなり、汁気が少なくなってきたら、仕上げに長ねぎをふり、ひと混ぜして器に盛り、好みでラー油、花椒をふる。

仕上げ
完成

教える人

岡本大佑「スパイス飯店」店主

岡本大佑「Spice飯店」店主

おかもと・だいすけ アジア旅行でスパイスに開眼し、東京・富ヶ谷にあるスパイス酒場「酒坊主」や、学芸大学にあるイタリアン「レインカラー」で修業。2019年に西荻窪にスパイスを使ったつまみと、燗酒やナチュラルワインを出す「Spice飯店」を開店。

外観
「西荻窪駅」の南口から出て、まっすぐ住宅街を進むと現れる、スパイスの看板が目印。2019年2月開店。
店内
全11席(カウンター7席)。カード可。禁煙。平均予算5,000円~。ビール600円~、日本酒は800円~、グラスワイン800円~、ボトルワイン3,500円~。日本酒は燗に向くどっしり系、ワインはナチュラルワイン中心。

店舗情報店舗情報

Spice飯店
  • 【住所】東京都杉並区西荻南2‐19‐5
  • 【電話番号】03‐4400‐7785
  • 【営業時間】17:00~23:00(閉店)、土日祝は15:00~22:00(閉店)
  • 【定休日】火曜ほか不定休あり
  • 【アクセス】JR「西荻窪駅」から5分

文:堀越典子 撮影:竹之内 祐幸

堀越 典子

堀越 典子 (ライター)

千葉県出身。武蔵野音楽大学卒業後、ピアノ講師→音楽系出版社→編集制作会社勤務を経て独立。気がつけば、もっぱら酒食部門担当のライターに。dancyuをはじめ雑誌、PR誌、WEB媒体に食・酒・旅まわりの取材記事を寄稿。大好物はスペイン。サンティアゴ巡礼路歩きが15年来のライフワーク。