酒好きをいたわるスープ
疲れた胃腸を癒やす"大根おろしの梅風味スープ"

疲れた胃腸を癒やす"大根おろしの梅風味スープ"

大根おろしの絞り汁まで、余すことなくを使います。そこに梅干しの酸味が加わり、滋味深く体に染み渡るスープです。酒肴家・稲垣知子さんによれば、飲むタイミングも含めてスープは酒呑みにとって大事な存在。今回は稲垣さんの薬膳や栄養学の知識をもとに、弱った肝臓や胃をいたわる「お酒呑み」のためのスープづくりを習いました。

“大根おろしの梅風味スープ”のつくり方

大根おろしの絞り汁も使い、大根の有効成分を余さずゲット!梅干しの適度な酸味は、薬膳では肝臓を元気にするといわれている。

いたわり食材「大根」
いたわり食材「大根」

胃の不調を改善させ、消化促進効果が期待できるジアスターゼを含んでいる。また、特有の辛味成分の前駆体であるグルコシノレートは解毒機能を強化するともいわれる。

材料材料 (2人分)

大根1/2カップ(すりおろし)
梅干し1個
いりこだし300ml
しょっつる小さじ2
醤油少々

1大根おろしと梅干しの下準備

大根おろしはザルにあげて軽く絞り、汁をとっておく。梅干しは種を取って軽くつぶす。

2煮る

鍋にいりこだし、大根おろしの絞り汁、梅干し、しょっつるを入れて中火にかけ、一度しっかり煮立たせる。味をみて醤油を加えて少し濃いめの味にととのえる。

3仕上げる

大根おろしを器に盛り、2のスープを注いで梅肉をのせる。

完成
大根おろしのみずみずしさが胃の腑にすーっとしみ入る。

教える人

稲垣知子 酒肴家

稲垣知子 酒肴家

雑誌、書籍、料理教室などで日本酒に合う料理を教えている。薬膳にも造詣が深く、今回は薬膳や栄養学の知識と、長年の飲酒経験(?)を生かした「お酒呑み」のためのスープを提案。

技あり!dancyuスープ
技あり!dancyuスープ
A4変型判(112頁)
2020年12月18日発売 / 880円(税込)

文と構成:佐々木香織 撮影:宮濱祐美子

佐々木 香織

佐々木 香織 (ライター)

福島出身の父と宮城出身の母から生まれ、東北の血が流れる初老の編集ライター。墨田区在住。食べることと飲むことが好き。お酒は何でも飲むが、とくに日本酒と焼酎ラヴァー。おもな仕事は新聞やウェブでの連載、雑誌や書籍の編集・取材・執筆。テーマは食べもの、お酒、着物など。