日本酒おつまみ、缶詰割烹
爽やかな食べ心地の"蟹と柚子のちらしずし"

爽やかな食べ心地の"蟹と柚子のちらしずし"

柚子は果汁を酢飯にも加え、風味と味わいに厚みをもたせました。甘さを控えめにすれば、さっぱりと“おつまみ”にもなるひと皿へ。「もしも、缶詰料理で日本酒が飲める割烹があったなら」――そんな缶詰を使った妄想料理を、酒肴家の稲垣知子さんに習いました。

“蟹と柚子のちらしずし”のつくり方

具はあれこれ加えず、蟹と三つ葉でシンプルに。柚子がふわりと香る、甘さ控えめの酢飯が困ったことに(笑)、日本酒を“呼ぶ”のです。

材料材料 (3~4人分)

2合
360ml
カニ缶1缶(125g)
柚子皮適量(すりおろし)
糸三つ葉適量
★ すし酢
・ カニ缶の缶汁大さじ2
・ 柚子果汁大さじ1
・ 酢大さじ1
・ 塩小さじ1
・ はちみつ小さじ1/2
カニ缶
カニ缶

1米を炊く

米は洗ってザルにあげ、水気をきって分量の水で炊く。

2合わせ酢をつくる

すし酢の材料を合わせてよく混ぜる。

3酢飯をつくる

ご飯が炊き上がったら熱いうちに2のすし酢を回しかけ、うちわなどであおぎながら全体にすし酢が回るようにさっくり混ぜる。

4混ぜる

3の粗熱が取れたらカニの身(脚を除く)をほぐして加え、さっくり混ぜる。

5器に盛り、仕上げる

器に4を盛り、柚子皮を散らす。カニの脚をのせ、三つ葉の茎をみじん切りにして散らし、三つ葉の葉も飾る。

完成
蟹の缶汁と柚子の果汁をまとった酢飯が“おつまみ”に。仕上げに散らした柚子皮の爽やかな香りで、口中がすっきりリセットされる。

教える人

バーa稲垣知子 酒肴家オーナー 間口一就

稲垣知子 酒肴家

日本酒と器を愛してやまない酒肴家、料理研究家。漢方薬膳の効能を生かした体に優しい料理も得意としている。著書に『おかずおつまみ』(文化出版局)、『日本酒マリアージュ』(誠文堂新光社)。

※この記事の内容は、「技あり!dancyu缶詰」に掲載したものです。

技あり!dancyu 缶詰
技あり!dancyu 缶詰
A4変型判(96頁)
2020年10月13日発売/800円(税抜き)

文と構成:佐々木香織 撮影:宮濱祐美子 スタイリング:大畑純子

佐々木 香織

佐々木 香織 (ライター)

福島出身の父と宮城出身の母から生まれ、東北の血が流れる初老の編集ライター。墨田区在住。食べることと飲むことが好き。お酒は何でも飲むが、とくに日本酒と焼酎ラヴァー。おもな仕事は新聞やウェブでの連載、雑誌や書籍の編集・取材・執筆。テーマは食べもの、お酒、着物など。