日本酒おつまみ、缶詰割烹
カニ缶の旨味が絶妙な"蟹のだし巻き卵"

カニ缶の旨味が絶妙な"蟹のだし巻き卵"

「だし」と言ってもここでは蟹の缶汁そのもので下味をつけるレシピ。蟹の旨味がたっぷり染み渡るだし巻き卵です。「もしも、缶詰料理で日本酒が飲める割烹があったなら」――そんな缶詰を使った妄想料理を、酒肴家の稲垣知子さんに習いました。

“蟹のだし巻き卵”のつくり方

ぷるぷる、ふわふわのだし巻き卵です。だし巻きと申しましたが、前の煮物同様、こちらもおだしはひいておりません。蟹の缶汁を水で割って、溶き卵と合わせました。真ん中には蟹の身をぎっしり。贅沢でしょう?

材料材料 (2人分)

カニ缶1/2缶(約60g)
3個
適量
カニ缶
カニ缶

1カニ缶の下準備

カニの身は軽く押さえて汁気を絞り、缶汁大さじ2をとっておく。

2だしをつくる

1の缶汁と水を合わせて大さじ3のだしをつくる。ボウルに卵を割りほぐし、だしを加えて混ぜる。

3卵焼きをつくる

卵焼き器を中火で熱し、油を薄くひく。2を1/3量ほど流し入れて全体に広げ、半熟になったところでカニの身を横一文字にのせ、カニが芯になるようにして卵を巻く。残りの卵液も2回に分けて流し入れ、同様に巻く。

4ラップでくるむ

巻き終わったら熱いうちにラップにくるみ、形を整える。

5切り分ける

粗熱が取れたら食べやすい幅に切り分ける。

完成
缶汁の塩分で味が決まるので、調味料いらず。溶き卵の味をみて、もし塩気が足りなければ淡口醤油、または塩少々で味の調整を。

教える人

バーa稲垣知子 酒肴家オーナー 間口一就

稲垣知子 酒肴家

日本酒と器を愛してやまない酒肴家、料理研究家。漢方薬膳の効能を生かした体に優しい料理も得意としている。著書に『おかずおつまみ』(文化出版局)、『日本酒マリアージュ』(誠文堂新光社)。

※この記事の内容は、「技あり!dancyu缶詰」に掲載したものです。

技あり!dancyu 缶詰
技あり!dancyu 缶詰
A4変型判(96頁)
2020年10月13日発売/800円(税抜き)

文と構成:佐々木香織 撮影:宮濱祐美子 スタイリング:大畑純子

佐々木 香織

佐々木 香織 (ライター)

福島出身の父と宮城出身の母から生まれ、東北の血が流れる初老の編集ライター。墨田区在住。食べることと飲むことが好き。お酒は何でも飲むが、とくに日本酒と焼酎ラヴァー。おもな仕事は新聞やウェブでの連載、雑誌や書籍の編集・取材・執筆。テーマは食べもの、お酒、着物など。