白ご飯が進みまくるベトナム料理
爽やかで滋味深い"春菊とたたき海老のスープ"

爽やかで滋味深い"春菊とたたき海老のスープ"

海老をたたいてつぶし、さらに干し海老で風味をプラス。春菊をたっぷりと使っているので、すっきりとした味わいです。料理を学ぶためにホーチミンで3年半暮らし、帰国後も現地の味を紹介している伊藤忍さんにベトナム母さんの究極に白い米を呼ぶ料理を習いました。

“春菊とたたき海老のスープ”のつくり方

パパッとつくるスープの代表格。本来は生の海老だけをたっぷり入れますが、干し海老とのダブル使いも美味。春菊の香りも豊かです。豚挽き肉でつくるスープもポピュラー。

材料材料 (2人分)

海老*6尾
A
・ ヌクマム小さじ1/2
・ 黒胡椒少々
干し海老大さじ1(6~7g)
春菊1/2束
小ねぎ2本
植物油大さじ1
2カップ
B
・ ヌクマム約大さじ1
・ 砂糖ひとつまみ
・ 黒胡椒少々
香菜適量(細かく刻む)

*海老はバナメイ海老やブラックタイガーなど、手に入るものを。

1海老をたたく

海老は殻をむいて背ワタを取った上からラップをかけ、すりこ木などでたたいてつぶし、半分に切る。ボウルに入れAをまぶしておく。

海老をたたく

2野菜をカットする

干し海老はかぶる程度の湯に10分つけてもどし、もどし汁と干し海老にそれぞれ分けておく。春菊は葉と茎に分け、茎は長さ2cmに、葉は半分の長さに切る。小ねぎは、青い部分は小口切り、白い部分はみじん切りにする。

3炒める

鍋に植物油ともどした干し海老、小ねぎの白い部分を入れて熱し、よい香りがしてきたら1を入れて炒める。海老の表面に火が通ったら、水と干し海老のもどし汁を加えて強火にする。沸いたら弱火にしてアクを取り、10分ほど煮て海老のだしを引き出す。

4仕上げ

3に春菊の茎を入れてさらに1~2分煮たら、Bで味をととのえる。春菊の葉を加えたらすぐに火を止めて器に盛り、小ねぎの青い部分と香菜を散らす。

完成

教える人

伊藤忍

伊藤忍 ベトナム料理研究家

フードコーディネーターを経てベトナム・ホーチミンへ移住。3年半の間、料理研究と旅行者向けの料理教室の運営などに携わる。帰国後はベトナム料理研究家として幅広く活動中。料理教室「アン コム」主宰。

文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

この記事は四季dancyu「秋のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu 秋のキッチン
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家で料理をするのが、楽しみになる本

A4変型判(120頁)
ISBN:9784833479097
2020年09月11日発売/1,100円(税込)
鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。