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"純米だし醤油"をかける。酒肴の世界が変わる。

"純米だし醤油"をかける。酒肴の世界が変わる。

酒肴のための調味料“純米だし醤油”。「かける」だけで酒飲みのツボを抑えた傑作おつまみが誕生します!

「かける」ことから始めよう。

酒肴研究家の稲垣知子さんによる“純米だし醤油”を「かける」だけで、名酒肴へと早変わりのおつまみレシピ四品を紹介します。
一品目は“イカ刺しの黄身添え”。生醤油を“純米だし醤油”に変えると、気のきいた酒肴が出来上がります。
二品目は、茄子のふくよかな旨味と甘味がよく引き出された“冷やし焼き茄子”。
三品目に、ただの生醤油をかけたおひたしが食べられなくなる“青菜のおひたし”を。
そして四品目は、“薄切りマグロの山かけ”。薄切りのマグロを使って、優しく一体感のある酒肴に仕上げます。
普段使いの生醤油を純米だし醤油へ変えてみませんか。日本酒を呼ぶ名酒肴が完成します。

イカ刺しの黄身添えのつくり方

イカ刺しの黄身添え

材料材料 (2人分)

イカ(刺身用)1ぱい分
卵黄1個分
純米だし醤油適量

1 切る

イカの刺身をそうめん状に切って器に盛り、中心に卵黄をのせる。

2 かける

純米だし醤油をお好みで回しかける。

よく混ぜて食べると、純米だし醤油がイカと卵黄をひとつにまとめ、とろけてまったりした味わいになります。お好みで青じそや刻んだわさび、濃口の胡麻油などを添えてもおいしいひと皿。

冷やし焼き茄子のつくり方

冷やし焼き茄子

材料材料 (2人分)

茄子2個
鰹節適量
純米だし醤油適量

1 焼く

茄子は皮にところどころ穴をあけ、魚焼きグリルまたはトースターでやわらかくなるまで焼く。

2 冷やす

熱いうちに皮をむき、粗熱が取れたら冷蔵庫でよく冷やす。茄子から出る汁は捨てないこと。

3 裂く

茄子はへたを落とし、5cm程度の長さに切って、食べやすい大きさに手で裂く。

4 のせる

器に盛り、冷やす際に出た茄子の汁をかけ、鰹節をたっぷりのせる。

5 かける

純米だし醤油をお好みの量かけて、よく混ぜて食べる。

純米だし醤油をかけることで、茄子の旨味と甘味が引き立ち、落ち着いた芳醇な香りが生きてきます。手で細かく裂くことで純米だし醤油がよくなじみ、しっとりシャクシャクした食感が楽しい一品です。

青菜のおひたしのつくり方

青菜のおひたし

材料材料 (2人分)

おかひじき適量
ほうれん草適量
少々
鰹節適量
純米だし醤油適量
辛子適量

1 ゆでる

たっぷりの湯に塩少々を加え、おかひじきとほうれん草をそれぞれ色よくゆでる。おかひじきはさっと30秒程度、ほうれん草は茎の部分を先に湯に入れ、30秒ほどしたら葉も入れて再び30秒程度ゆでる。

2 盛る

ぞれぞれゆで上がったら氷水にさらし、しっかり絞って水気を取ったら、幅4~5cmに切って皿に盛る。

3 かける

鰹節や辛子を添えて、純米だし醤油をお好みの量をかける。

シンプルなおひたしも純米だし醤油の旨味でぐっとおいしくなります。醤油よりも塩気が少なく旨味があるので、青菜の風味が生かされ、食べ飽きしません。ほかにも好きな青菜をお好みでどうぞ。日本酒は、おだやかな旨味のある酒を合わてみてください。

薄切りマグロの山かけのつくり方

薄切りマグロの山かけ

材料材料 (2人分)

マグロ(赤身)1サク
大和芋適量
おろしわさび適量
純米だし醤油適量

1 切る

マグロは薄切りにして皿に盛る。

2 すりおろす

大和芋は洗って水気を拭き、コンロでひげを軽くあぶって焼く。皮のままおろし金ですりおろし、1に添える。

3 かける

おろしわさびをのせて、純米だし醤油をかけて出来上がり。

薄く切ったマグロを使うのは、大和芋をくるんで食べるのがおすすめだから。純米だし醤油が海のものと山のもののいいつなぎ役になり、調和した味わいにしてくれる洗練の山かけです。

明後日(2019年10月5日)は“純米だし醤油”を「たれ」にしておつまみをつくります!

教えてくれた人

稲垣 知子

稲垣 知子

日本酒をこよなく愛する酒肴家、料理研究家。萩ふるさと大使でもあり、萩焼の作家有志とともに考案した沓形の酒器が好評(東京「籠屋 秋元商店」や神奈川「望月商店」などの酒販店で販売中)。著書に『日本酒マリアージュ』(誠文堂新光社)など。

技あり!dancyuおつまみ
技あり!dancyuおつまみ
A4変型 判( 96 頁)
ISBN: 9784833477208
2018年07月31日発売 / 864円(税込)

文:山内聖子 写真:三浦英絵

山内 聖子

山内 聖子 (呑む文筆家・唎酒師)

公私ともに17年以上、日本酒を飲み続け、全国の酒蔵や酒場を取材し、「dancyu」や「散歩の達人」など数々の週刊誌や月刊誌などで執筆。日本酒イベントやプロに向けたセミナーの講師としても活動している。著書に『蔵を継ぐ』(双葉社)。ただいま、二作目の日本酒本を執筆中。