
暑いからこそ、パンチの利いたものが食べたくなる! 発売中の「dancyu」夏号では、旨くて辛くて香りがよくて、思わずお腹が鳴るような肉たっぷりの中華を特集しています。今回はその中から、「東京チャイニーズ 一凛」の名物・よだれ鶏をご紹介します。まずは、よだれ鶏の特製だれに欠かせない2種の自家製辣油「陳麻婆辣油」と「前菜辣油」のレシピを教えてもらいました。
「東京チャイニーズ 一凛」の名物「よだれ鶏」は、決して鶏肉だけの料理ではない。
兵庫丹波産の高坂鶏を丸鶏のまま2時間半近くかけて火入れし、旨味たっぷりの漬け地に1日寝かせる。そうして生まれるしっとりとした肉質はたしかに主役だ。だが、その魅力を完成へと導く最後の決め手がある。それが2種類の自家製辣油だ。
一つは複数の唐辛子の個性を重ねた「陳麻婆辣油」。
もう一つは、八角や桂皮などの香辛料を巧みに使った「前菜辣油」。
どちらも店の味を支える重要なパーツでありながら、これまでレシピを外部に公開したことはなかったというが、今回、特別に教えてもらった。

| 韓国唐辛子… | 大さじ2 |
|---|---|
| A | |
| ・ 青花椒 | 大さじ1 |
| ・ 八角 | 2個 |
| ・ 桂皮 | 小1本 |
| グラニュー糖 | 小さじ1/2 |
| 中国醤油 | 小さじ1弱 |
| 老酒 | 小さじ1弱(紹興酒でも可) |
| 白絞油 | 200ml |
Aはフードプロセッサーで粗く挽いてボウルに入れる。唐辛子とグラニュー糖、醤油、老酒を加えてよく混ぜ、180℃に熱した白絞油を数回に分けて注ぎ、香りを引き出す。店では漉すが、漉さずに使うと風味が強くなる。漉さない場合は要冷蔵。
| 韓国唐辛子 | 50g(香りのよい唐辛子) |
|---|---|
| 朝天辣椒 | 3g(辛い唐辛子) |
| 中国醤油 | 大さじ1/2 |
| 紹興酒 | 大さじ1/2 |
| 白絞油 | 20ml |
ボウルに2種類の唐辛子を入れて混ぜ、醤油と紹興酒をかけて全体を湿らせる。180℃に熱した白絞油を数回に分けて注ぎ、香りを引き出す。店では漉すが、漉さずに使うと風味が強くなる。漉さない場合は要冷蔵。


四川料理の名店「飄香(ピャオシャン)」などで研鑽を積み、この4月、「一凛」の料理長に就任。頑強な四川料理の骨格を、新しい形で皿の上に落とし込み、素材の魅力を最大限に引き出す。
文:松浦達也 撮影:福尾美雪