
白菜の漬物と卵を焼いて、削り節を振りかけるというシンプルなつまみ料理です。料理家の先輩きじまりゅうたさんと、後輩吉田愛さん。同じお題で、それぞれが自慢のつまみをつくってもらいました!
【きじま】テレビ番組のロケで初めて飛騨に行ったときに、居酒屋で出合った料理。飛騨ではステーキ用の鉄皿で出すのが定番で、焼けた卵の香ばしさとシャキシャキの塩漬けがビールやサワーにドンピシャ。
しかし、なぜ、漬け物ステーキが飛騨の名物になったのか……謎だよね(笑)。
炒めた漬け物のコクと塩気には、焼酎のお茶割りよりもさらに軽くて爽やかな「お茶ソーダ割り」が抜群に合う。つくり方は簡単。好みの茶葉(緑茶・ほうじ茶など)を通常の倍量使って濃いめのお茶をいれ、キンミヤなど好みの甲類焼酎、炭酸水と1:1:1で割るだけ。
白菜 | 1/4株(600g) |
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塩 | 大さじ1 |
卵 | 2個 |
胡麻油 | 大さじ1/2 |
醤油 | 適量 |
削り節 | 適量 |
白菜は幅5cmに切ってポリ袋に入れ、塩を加えて袋の上からもみ混ぜる。空気を抜いて30分ほど置き、再び袋の上からもんで空気を抜き、口を閉じて冷蔵庫の野菜室で1~5日漬ける。
①の白菜漬けの半量を取り出し、水に5分ほどさらして水気を軽く絞る。卵はボウルに割りほぐす。
フライパンに油を中火で熱し、②の白菜漬けを2~3分炒める。フライパンの中心に集めて、溶き卵を白菜漬けの上に流し入れて軽く混ぜ、卵に火が通るまでいじらず焼く。
器に③を盛り、醤油と削り節をかける。
祖母も母も料理研究家という家庭で生まれ育ち、自身も同じ道へ。左党の血もしっかり受け継いでいる。家飲みはもちろん、気のおけない仲間との外飲みも大好き。つまみ系著書に『毎日絶品!「サバ缶」おつまみ』(青春出版社)などがある。
料理家のアシスタントや和食店での修業を経て、料理家として独立。佳肴がありそうな居酒屋を発見すると、一人でも果敢に暖簾をくぐる行動派。大の日本酒党で唎酒師の資格を持つ。つまみ系著書に『温故知新和食つまみ』(成美堂出版)。
この記事は『四季dancyu 2024春』に掲載したものです。
文:佐々木香織 写真:伊藤徹也