季節の「引き算」料理
凝縮した旨味の"ゆで鶏の味噌漬"

凝縮した旨味の"ゆで鶏の味噌漬"

鶏肉の美味しさを味噌のパワーでさらにアップ!噛めば噛むほどに肉の美味しさが広がります。野菜も漬けてシャキ旨を相棒に。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“ゆで鶏の味噌漬”のつくり方

床に使った味噌はそのまま続けて漬け床として、また、味噌汁や味噌炒めなどに通常通りに使えます。

材料材料 (4~6人分)

鶏もも肉2枚
★ 下ゆで用
・ 水2/3~1カップ
・ 酒大さじ2
・ 長ねぎの青い部分5~6cm
・ 生姜の皮適量
★ 味噌床(混ぜ合わせる)
・ 味噌200g
・ 酒大さじ2
・ みりん大さじ2
・ 生姜小さじ1(すりおろす)
きゅうり2本
にんじん1本
青じそ適宜(あれば)

1下ゆでする

鶏肉は室温に戻してフライパンに入れ、下ゆで用の材料を入れて強めの中火にかけ、煮立ってきたら、蓋をして弱火にして7~8分ゆで、火を止めてそのまま冷ます。

下ゆでする
ねぎの青い部分や生姜の皮を入れて香りよくゆでて。口径の大きいフライパンを使うと便利。

2野菜をカットする

きゅうりは上下を少し切り落として長さを半分に切り、にんじんは皮をむいて長さを半分に切り、太いものは縦半分に切る。

3漬け込む

保存容器やバットなどに味噌床の半分を敷き、ガーゼ(保存容器の大きさの倍以上の長さに切って水で濡らして水気を絞ったもの)を敷き、鶏肉は皮目を下にして置き、周りにきゅうり、にんじんも置いてガーゼの残りの部分を折るようにしてかぶせ、残りの味噌床を全体にのせる。蓋をして冷蔵庫で1~2晩漬け込む。

漬け込む
直接味噌床に触れると塩分が強くなりすぎるので鶏肉と野菜をガーゼで覆って漬けると味のムラもなく仕上がります。

4仕上げ

鶏肉、野菜を取り出して、食べやすく切り、あれば青じそとともに盛りつける。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、四季dancyu「春のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 春のレシピ
四季dancyu 春のレシピ
A4変型 判(120頁)
2022年3月15日発売/1,100円(税込)

文:中村裕子 写真:竹内章雄

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。