こんがり焼いたなすに、香味野菜や醤たっぷりの自家製ソースを絡めた麻婆茄子。コクのある具材をトーストにのせた中華風トーストだ。ピリ辛味に、ほんのり甘い紹興酒トニックが旨い。「パンはご飯や豆腐と一緒で、幅広い味を受け入れてくれるもの。酒場のメニューに上るようなものは、たいがいトーストの具になります」と「酒亭 沿露目」の店主大野尚人さん。その言葉通り、和あり、洋あり、中華風ありの、多種多様なおつまみトーストを16品習いました。さらに、大野さんお薦めの酒も合わせてご紹介。トーストの新境地がここに!
花椒の効いたピリ辛味の麻婆茄子を、香ばしいトーストがしっかり受け止めた力強い味わい。茗荷やわけぎの鮮烈な香りがよく合い、後味は爽快だ。余った麻婆ソースは麻婆豆腐にしても美味。
食パン | 1枚(6枚切り) |
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なす | 1本(幅7mmの輪切り) |
麻婆ソース | 40g |
水 | 40ml |
サラダ油 | 大さじ2 |
わけぎ | 適量(小口切り) |
茗荷 | 適量(小口切り) |
花椒 | 適量(粉) |
★ 〈麻婆ソース〉 | つくりやすい分量 |
・ 豚挽き肉 | 200g |
A | |
├ 長ねぎ | 30g(みじん切り) |
├ ニラ | 1/2束(みじん切り) |
├ にんにく | 5g(みじん切り) |
└ 生姜 | 5g(みじん切り) |
B | |
├ 紹興酒 | 大さじ2 |
├ 醤油 | 大さじ2 |
├ 甜麺醤 | 大さじ2 |
├ 豆板醤 | 大さじ1 |
├ 豆鼓醤 | 小さじ1 |
├ 花椒 | 大さじ1(粉) |
├ 一味唐辛子 | 小さじ1 |
├ ラー油 | 小さじ1 |
├ 砂糖 | 小さじ1/2 |
├ 塩 | 少々 |
└ 胡椒 | 少々 |
・ サラダ油 | 適量 |
フライパンにサラダ油を中火で熱し、挽き肉をほぐしながら炒める。火が通ったらAを加えしんなりするまで炒める。Bを加え混ぜ、沸いたら完成。
フライパンに油を中火で熱し、なすを両面、きつね色に焼く。麻婆ソース、分量の水を入れ、水気がなくなるまで煮詰める。
食パンをトースターでこんがり焼き、②のなすを並べ、その上にフライパンに残った麻婆ソースをまんべんなくかける。青ねぎ、茗荷をのせ、花椒をかける。
1980年、千葉県生まれ。大学時代から酒場巡りに高じる。サラリーマンになるも、飲食業への憧れから、会社を辞めて調理師専門学校で和食を学ぶ。卒業後は「銀座KAN」や市ヶ谷の「煮込 肴 あて」で修行し、2013年に独立。好きで通い詰めた今は無き名酒亭「浅七」のあった門前仲町に「酒亭 沿露目」を開いた。16年には同町にレモンサワーを看板にした「酒肆一村」、22年には月島にホッピーに焦点を当てた「酒房蛮殻」を展開。
文:安井洋子 撮影:竹之内 祐幸