市販の鰻のかば焼きとふんわり焼き上げた卵を重ねた、簡単かつ贅沢なつまみトーストだ。鰻の甘じょっぱいタレがパンに染み込んだ滋味深い一品には、山椒ジントニックを合わせて。「パンはご飯や豆腐と一緒で、幅広い味を受け入れてくれるもの。酒場のメニューに上るようなものは、たいがいトーストの具になります」と「酒亭 沿露目」の店主大野尚人さん。その言葉通り、和あり、洋あり、中華風ありの、多種多様なおつまみトーストを16品習いました。さらに、大野さんお薦めの酒も合わせてご紹介。トーストの新境地がここに!
ボリューミーで食べ応え満点!やんわりした卵が、甘じょっぱい鰻とトーストの仲を取り持ち、想像以上に一体感あるおいしさに。山椒の香りが、さっぱり爽快なジントニックを誘う。
食パン | 1枚(6枚切り) |
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うなぎのかば焼き | 1/2枚(市販) |
酒 | 40ml |
卵 | 1個 |
塩 | 少々 |
砂糖 | 少々 |
サラダ油 | 適量 |
あおさ海苔 | 適量 |
粉山椒 | 適量 |
フライパンにうなぎのかば焼きをのせ、酒をふりかけて蓋をし、強火にかける。
汁気がほぼなくなるまで蒸し焼きにし、ひと口大に切る。
卵をわりほぐし、塩、砂糖を混ぜる。フライパンに油を中火で熱し、卵を流し入れる。火を止め、ヘラで優しく寄せて食パンの大きさ程度にまとめる。半熟のうちに卵の上にうなぎを並べる。
食パンをトースターでこんがり焼き、②を崩れないようそっとのせ、付属のタレをかける。再びトースターで鰻に軽く焦げ目がつく程度まで焼く。あおさ海苔、粉山椒をかけて完成。
1980年、千葉県生まれ。大学時代から酒場巡りに高じる。サラリーマンになるも、飲食業への憧れから、会社を辞めて調理師専門学校で和食を学ぶ。卒業後は「銀座KAN」や市ヶ谷の「煮込 肴 あて」で修行し、2013年に独立。好きで通い詰めた今は無き名酒亭「浅七」のあった門前仲町に「酒亭 沿露目」を開いた。16年には同町にレモンサワーを看板にした「酒肆一村」、22年には月島にホッピーに焦点を当てた「酒房蛮殻」を展開。
文:安井洋子 撮影:竹之内 祐幸