涼やかなきゅうりは炒めても美味しい。たけのこもこんがり香ばしく、コリアンダーシードとの組み合わせにお酒もすすみます。蒸し暑い初夏も、スパイスの力を借りて爽やかに乗り切りましょう!「酔いどれ料理家」を名乗る、料理研究家の稲葉ゆきえさん(通称:スヌ子先生)に、食べ慣れたお惣菜や、いつもの酒のあてを、スパイスひとふりで、ぐっと新鮮に、パッと輝く一品に変身させるレシピを習いました。
生の葉には独特の強い香りがあり、好き嫌いが分かれるが、乾燥した種にはクセが少なく、甘くまろやか、柑橘のような香りが持ち味。和名は“コエンドロ”というが、平安時代の延喜式(えんきしき)や和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)に胡荌(こずい)の表記が見られ、朝廷で魚を食べる際に欠かせない薬味だったという。
さっと炒めてもおいしいきゅうり。そこにホールのコリアンダーが加わって、ちょっと芳しい酒のつまみに。
きゅうり | 2本 |
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にんにく | 1/2片 |
コリアンダーシード | 小さじ1/2(ホール) |
サラダオイル | 大さじ1 |
赤唐辛子 | 少々(輪切り) |
ナムプラー | 小さじ2 |
砂糖 | ひとつまみ |
きゅうりは縦半分に切り、スプーンなどで種を取り、乱切りにする。にんにくはみじん切りにする。コリアンダーシードはすりつぶす。
唐辛子を加えて炒め合わせる。
全体に油が回ったら、砂糖とナムプラーを回しかけて火を止める。
たけのことコリアンダーシードとのかけ算もまた、思いがけないリッチな出合い。焼き目や仕上げの醤油も加わり、香ばしい仕上がりに。
ゆでたけのこ | 小1/2本(約150g) |
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ベーコン | 40g(ブロック) |
A | |
・ 小麦粉 | 大さじ2 |
・ コリアンダーシード | 小さじ1(パウダー) |
・ 一味唐辛子 | 少々 |
醤油 | 少々 |
たけのこは縦4つにくし形切りにする。ベーコンは太めの短冊に切る。
Aをポリ袋に入れ振り混ぜる。たけのこの水気を拭いて袋に入れ、粉類をまんべんなくまぶす。
フライパンにベーコンを並べ、中火にかける。脂が出てきたら端に寄せ、たけのこを並べ入れる。脂が少ない場合は、オリーブオイル少々(材料外)を足し、全面をこんがり焼く。
鍋肌に醤油を垂らし、からめて火を止める。
酒と料理をこよなく愛する家に育つ。出版社に勤めつつ二児を育て、料理家として独立。東京・日本橋「ギャラリーキッチンKIWI」で料理教室を主宰。手軽なのに華がある盛り上げレシピが得意。噺家・三遊亭遊雀を義兄にもち、定期的に「キウイ寄席」を開催。著書は『夜ふけのおつまみ』(KADOKAWA刊)など。ほかに「スヌ子のへべれけレシピ」(Amazonプライムビデオ)。
※この記事の内容は「技あり!dancyuスパイス」に掲載したものです。
文と構成:風来青 撮影:原田教正