にんじんと中国黒酢の甘味がさっぱりとした鶏肉によく合い、後を引く美味しさで箸が止まらなくなります。土の香り、蓄えた甘味が魅力の根菜類も最盛期を迎える準備を始めます。煮物ではなく、香りのよい炒め物やサラダ、秋らしいメニューをご紹介しましょう。
香醋(こうず)とは中国黒酢のこと。もち米からつくられ、色が真っ黒で旨味が豊富、甘味があるのが特徴です。日本の黒酢でつくる場合は量を控えめ、甘味を多め、にするのがポイントです。
鶏ささみ | 2本(約100g) |
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★ 下味用 | |
・ 塩 | 少々 |
・ 酒 | 小さじ1 |
・ 生姜の皮 | 適量 |
・ 長ねぎの青い部分 | 適量 |
にんじん | 1本(約200g) |
長ねぎ | 15cm |
香菜 | 適量 |
★ 黒酢ドレッシング | 混ぜ合わせる |
・ 香醋 | 大さじ1(中国黒酢) |
・ 醤油 | 大さじ1 |
・ 胡麻油 | 小さじ2 |
・ きび砂糖 | ひとつまみ |
ささみは、あれば筋を取って耐熱皿に並べ、酒をふって塩少々をふる。生姜の皮とねぎの青い部分をのせてふんわりとラップをかけ、500Wの電子レンジで1分30秒加熱する。裏返してさらに1分加熱し、粗熱が取れたら食べやすく切って蒸し汁に浸しておく。
にんじんはせん切りにする。ねぎはごく細いせん切りにして水に放して辛味を抜き、白髪ねぎをつくる。香菜は長さ3~4cmに切る。
ボウルに1のささみと2を入れ、ドレッシングを加えて全体を和える。
料理研究家。人気の料理教室「日々の飯事」主宰。自ら畑を耕すほどの野菜好き。野菜の旬をいち早く察知し、料理をつくる。みなぎる野菜の力に、つくり手の食いしん坊パワーがプラスされた料理は、食べ手の鼻と舌を魅了する。食を通して季節の移り変わりを提案。また、花や雑貨と料理のコラボレーションの提案や数々のイベント企画など、活動は多岐にわたる。近著に『春夏秋冬ふだんのもてなし』(KADOKAWA刊)がある。
構成:中村裕子 写真:野口健志
この記事は四季dancyu「秋のキッチン」に掲載したものです。