鶏むね肉をつかったさっぱりとした一品です。おかずにもよいですが、晩酌のお供にも大活躍します。一年中、目にするすだちですが、秋が旬の果実です。さんまの塩焼きにギュッと搾るのはもちろん、香りが豊かな皮は、すりおろして料理やスイーツにと大活躍です。
旨味の出た蒸し汁に浸した鶏肉はしっとりジューシー。
すだちをごくごく薄切りにしてねぎ塩だれと合わせると、噛みしめたときにすだちの香りが口いっぱいに広がります。
鶏むね肉 | 2枚(皮なし) |
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酒 | 大さじ1 |
塩 | 小さじ1 |
生姜の皮 | 適量 |
長ねぎの青い部分 | 適量 |
★ すだちねぎ塩だれ | |
・ すだち | 2個 |
・ 長ねぎ | 1/2カップ強(みじん切り) |
・ 胡麻油 | 小さじ2 |
・ 塩 | 小さじ1/3 |
・ 蒸し鶏のスープ | 大さじ2~3 |
粗挽き黒胡椒 | 少々 |
耐熱皿に塩をふった鶏肉を置き、酒をふりかけ、生姜の皮とねぎの青い部分を散らし、ふんわりとラップをかけて蒸気の上がった蒸し器に入れ、強めの中火で15~18分蒸す。粗熱が取れたら鶏肉を取り出し、スープ大さじ2~3を別に取り分ける。鶏肉は大きめに裂き、残りの蒸し汁を回しかけてしっとりさせておく。
すだち1個はごく薄い輪切りにして種を取り除く(スライサーがあると便利)。もう1個は果汁を搾る。ボウルにすべての材料を混ぜ合わせる。
1の鶏肉を皿に盛ってすだちねぎ塩だれをかけてなじませ、粗挽き黒胡椒をふる。
料理研究家。人気の料理教室「日々の飯まま事ごと」主宰。自ら畑を耕すほどの野菜好き。野菜の旬をいち早く察知し、料理をつくる。みなぎる野菜の力に、つくり手の食いしん坊パワーがプラスされた料理は、食べ手の鼻と舌を魅了する。食を通して季節の移り変わりを提案。また、花や雑貨と料理のコラボレーションの提案や数々のイベント企画など、活動は多岐にわたる。近著に『春夏秋冬ふだんのもてなし』(KADOKAWA刊)がある。
構成:中村裕子 写真:野口健志
この記事は四季dancyu「秋のキッチン」に掲載したものです。