遠くて近いポルトガル料理
ポルトガルの母の味"じゃがいものポタージュ"

ポルトガルの母の味"じゃがいものポタージュ"

日本の味噌汁のように、ポルトガルにも家庭の味と言えるスープがあります。じゃがいものポタージュにキャベツを加えた緑のスープは、素朴で味わい深い一杯です。

心にしみる母の味

ポルトガルの家庭の味といえば、「緑のスープ」。じゃがいものポタージュに、キャベツのせん切りをたっぷり入れたスープはポルトガルの母の味です。素朴な味は日本人の心にもしみます。
じゃがいもと玉ねぎのポタージュに、キャベツの一種、コーブ・ガレガ(ケール)のせん切りをたっぷり入れるのが本場の「緑のスープ」。今回は日本でも手に入る普通のキャベツでアレンジしています。じゃがいもは大きく切って、旨味を残すのがポイント。

じゃがいものポタージュのつくり方

材料材料 (4人分)

じゃがいも大2個
玉ねぎ大1/4個
ソーセージ1/2本(ソフトサラミなどでも可)
キャベツ1枚(外葉)
600ml
E.V.オリ-ブオイル20ml
適宜

1下準備

じゃがいもは皮をむき、大きめの4等分に切る。ソーセージは輪切りに、玉ねぎは薄切りに、キャベツの外葉はせん切りにする。

2玉ねぎとじゃがいもをゆでる

鍋に玉ねぎとひたひたの水(分量外)を入れて中火でさっとゆでる。ゆで汁には玉ねぎの臭みが出ているので捨て、水600mlと1のじゃがいもを加え、蓋をして中火にかける。

玉ねぎとじゃがいもをゆでる

3じゃがいもをポタージュ状にする

じゃがいもがやわらかくゆで上がったら鍋の中で粗くつぶし、さらにハンドミキサーで混ぜたり、ザルで漉すなどしてポタージュ状にする。

4オリーブオイルを加える

3にオリーブオイルを少しずつ加え、さらによく混ぜて乳化させる。

オリーブオイルを加える

5仕上げ

キャベツとソーセージを加え、さっと火を通す。味をみて塩で調え、器に盛る。

仕上げ

教える人

佐藤幸二

佐藤幸二さん 「クリスチアノ」オーナーシェフ

東京のポルトガル料理シーンを引っ張る第一人者。イタリア留学時代、レストランで働き出したのをきっかけに、イギリス、タイなどで研鑽を積む。ロンドン時代、ポルトガル人がつくった賄い料理のおいしさに感動し、ポルトガル料理に開眼。帰国後、飲食店の立ち上げなどを経て、2010年に独立。

店舗情報店舗情報

クリスチアノ
  • 【住所】東京都渋谷区富ケ谷1-51-10 1階
  • 【電話番号】03-5790-0909
  • 【営業時間】17:00~22:00(L.O.) 土日祝は12:00~14:00 (L.O.)も営業
  • 【定休日】無休
  • 【アクセス】東京メトロ「代々木公園駅」1番出口より1分

文:馬田草織 写真:公文美和

※この記事の内容はdancyu2013年2月号に掲載したものです。

馬田 草織

馬田 草織 (文筆家)

文筆家。おもに食と旅(ポルトガル多め)を書いてます。ほやと納豆とアルコール好き。cakesで「ポルトガル食堂」連載中。著書に『ようこそポルトガル食堂へ』(産業編集センター・幻冬舎文庫)、『ポルトガルのごはんとおつまみ』(大和書房)、最新刊は『ムイト・ボン!ポルトガルを食べる旅』(産業編集センター)。料理とワインを気軽に楽しむ会「ポルトガル食堂」を主宰してます。開催日程などはホームページ(http://badasaori.blogspot.jp)からどうぞ。かつて戦国武将が飲んだ珍蛇酒は、ポートワインかマデイラワインかはたまたシェリーなのか、そのあたりがずっと気になっている。