材料は蕎麦粉と水だけにもかかわらず、奥深い手打ち蕎麦の世界。小麦粉のつなぎを使わず、食感のコントロールが難しい十割蕎麦が増えたのはここ10年のこと。「江戸蕎麦 ほそ川」の十割蕎麦づくりは、玄蕎麦の実を剥いて9つの大きさにサイズ選別し、自家製粉するところから始まるという。蕎麦打ち名人と言われる店主の細川貴志さんに、蕎麦を打つところを見せてもらった。
「江戸蕎麦 ほそ川」店主の細川さんの美学溢れる料理と蕎麦を堪能したあとは、NOMAさんの念願である、蕎麦打ちを実際に見学することになりました。細川さんがつくる十割蕎麦のおいしさの秘密は、どこにあるのでしょうか?
佐賀県佐賀市出身。豊かな知識とわかりやすい解説でビギナーからツウまで幅広く支持される、蕎麦界の博覧強記。偏愛蕎麦屋は両国「江戸蕎麦 ほそ川」。江戸の蕎麦の通人を表す民間の資格「江戸ソバリエ」認定委員長であり、深大寺そば学院講師や「武蔵国そば打ち名人戦」審査員も務めている。共著に『休日の蕎麦と温泉めぐり』『江戸蕎麦めぐり』(ともに幹書房)がある。
佐賀県佐賀市出身。ファッション雑誌からラジオのパーソナリティまで幅広いジャンルで活躍中の人気モデル。生態学者である日本人の父とシシリア系アメリカ人の母を持ち、佐賀の大自然に囲まれて育つ。ライフワークは蕎麦と植物と宇宙。江戸蕎麦は原宿「玉笑」と両国「江戸蕎麦 ほそ川」がフェイバリット。蕎麦打ちにも興味津々。VOGUE JAPAN WEBで「モードな植物哲学。」を連載中。TOKYO FM「東京プラネタリー☆カフェ」でパーソナリティを務める。
神棚が飾られた神聖な打ち場。鉢巻をしめた瞬間、気合いがキリリと部屋に充満しました。細川さん渾身の蕎麦打ちを見たふたり。
――明日につづく。
文:森本亮子 写真:本野克佳 ヘアスタイリング:河原里美