
つまみはつくり置きに限る。帰って冷蔵庫を開けたらすぐに飲めるからだ。ここで紹介するのは、麦焼酎と相性抜群で、かつ冷蔵保存OKのつまみレシピ。焼酎を知り尽くす八丁堀の名酒場「だけん」に教わりました。2品目は、旨味しみしみで、柑橘とだしのハーモニーが最高な「焼き浸し」をご紹介します。

焼酎を見つめ続けて20年以上。蔵元から絶大な信頼を集める焼酎の伝道師。パートナーの奈美さんと共に店に立ち、自ら厳選した焼酎・泡盛を200種以上を取り揃える。九州産の素材を生かした料理とのペアリングも秀逸で、月1度、蔵元を呼んでペアリングイベントも開催。
| 鶏胸肉 | 200g (一口大のそぎ切り) |
|---|---|
| 日向夏 | 1個(皮とワタを取ってくし形切り(※グレープフルーツでも可)) |
| 長ねぎ | 1本(白い部分、4cmに切る) |
| なす | 2本(縦半分に切る) |
| 椎茸 | 2個 |
| しし唐 | 4本 |
| オクラ | 4本 |
| 大根おろし | 100g(しっかり絞る) |
| おろし生姜 | 10g |
| 片栗粉 | 大さじ1と1/2 |
| サラダ油 | 大さじ2 |
| A | |
| ・ だし | 600ml |
| ・ 薄口醤油 | 大さじ3 |
| ・ 味醂 | 大さじ3 |
| ・ 酒 | 大さじ3 |
| B 甘口醤油 | 大さじ1/2(九州で使われる甘口の醤油) |
| ・ 酒 | 大さじ1 |
鍋にAを入れひと煮立ちさせる。冷めたら保存容器に移す。
①に大根おろし、おろし生姜、日向夏を漬ける。
長ねぎは両面に、なすは皮目に細かく切り目を入れる。椎茸の笠に十字に切り込みを入れる。

フライパンに半量の油をひき、焼き色がつくまで椎茸と野菜を焼く。焼けたら②に漬けていく。

鶏胸肉にBをもみ込み、片栗粉をまぶす。フライパンに残りの油をひき、鶏胸肉を焼き色がつくまで焼いて②に漬ける。
粗熱が取れたら落としラップをして冷蔵庫へ。冷えたら完成。柑橘と野菜の香りが溶け込んだ冷たいだしが、暑い日でも食欲をそそる。鶏肉は胸肉を使うことでさっぱりと。野菜に焼き目をつければ、麦焼酎の芳ばしさとの相性が上がる。


「道中 焙煎燻蒸醸し」の水割り。井上さんいわく「道中 焙煎燻蒸醸し」はまさに“大人の麦茶”。芳ばしさがありながら後味はドライに切れるので、だしの優しい風味との重さのバランスがちょうどいい。

焼酎好きが通い詰める八丁堀の名酒場「だけん」。カウンターに腰掛け、目の前にずらりと並ぶ200種以上の本格焼酎と泡盛を眺めているだけでワクワクする。「焼酎は食中酒」と語る店主の井上亮さんは、ペアリングのアイデアがすごい。長年焼酎と向き合いながら培った各銘柄の知見を生かし、九州の食材や調味料を使った料理にピタリと合わせる。一見シンプルな一皿でも、焼き目をつけたり、スパイスを入れたりと、焼酎と料理をつなぐポイントをしっかりと忍ばせてある。今回のレシピは「酸」に注目。「麦焼酎は酸を感じにくいので、料理で足すイメージです。酸があることで、甘味の余韻が伸びますよ」。暑い夏にもさっぱりと食べられるストックつまみ、ご賞味あれ。

文・編集:井上麻子 撮影:三東サイ