
熱々の胡麻油を浴びた白髪ねぎの香ばしさで気分が上がります。斜め切りにしたねぎは皿の一番下に敷くのがポイント。ねぎ本来の甘味が出て、魚の旨味もしっかり受け止めます。簡単につくれる薬膳レシピを料理家の齋藤菜々子さんに教えてもらいました。
生薬として使われるのは白い部分ですが、青い部分も臭み取りや具材として使います。体を温める「温熱性」の食材で冬が旬ですが、気(生命維持のために必要なエネルギー)の巡りを促すので、活動的になる春にもお薦め。
長ねぎ | 1本(120g) |
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白身魚 | 2切れ(鱈、鯛、スズキなどの切り身) |
塩 | 少々 |
えのき茸 | 1/2袋(100g) |
生姜 | 1片分(みじん切り) |
にんにく | 1片分(みじん切り) |
酒 | 大さじ1 |
A | |
・ 醤油 | 大さじ1と1/2 |
・ 酢 | 大さじ1 |
胡麻油 | 大さじ1 |
パクチー | 適宜(ざく切り) |
白身魚は塩をふって10分置き、キッチンペーパーで水気を拭き取る。ねぎは青い部分と白い部分に切り分け、白い部分10cm分を半分の長さに切り、白髪ねぎにする。残りは幅5mmの斜め切りに。えのき茸は根元を切り落とす。Aは混ぜる。
耐熱皿に斜め切りにしたねぎ、えのき茸の順に重ね、生姜、にんにくを散らして酒をふる。白身魚を皮面を上にしてのせ、ねぎの青い部分をのせる。鍋に湯を沸かしてせいろ(または蒸し器)に耐熱皿をのせ、蓋をして強火で10分ほど蒸す。
せいろから皿を取り出し、ねぎの青い部分を取り除き、Aをかけ、白髪ねぎ、好みでパクチーをのせる。小鍋に油を入れて中火にかけ、うっすら煙が出てきたら、熱々のうちに白髪ねぎめがけてかける。
「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、雑誌、書籍、ウェブなどを中心に、身近な食材を使った家庭で実践しやすい薬膳を提案。『基本調味料で作る体にいいサラダ』(主婦と生活社)、『整いカレー』(文化出版局)、『レンチン薬膳ごはん』(家の光協会)など多数
この記事は『四季dancyu 2024春』に掲載したものです。
文:佐々木香織 写真:安彦幸枝