
切らずにじっくり蒸し煮にして、にんじんの香りと甘味を引き出すのがポイント。簡単につくれる薬膳レシピを料理家の齋藤菜々子さんに教えてもらいました。
春は活動を始める季節。そのためには豊かな血が必要です。にんじんは「補血」といい、血をつくる食材。肌や髪の調子を整え、消化機能を高めます。疲れ目、かすみ目など目の調子が悪い人にも。
新にんじん | 2本(320g) |
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牛肉 | 120g(切り落とし) |
焼き豆腐 | 1/2丁 |
A | |
・ 水 | 150ml |
・ 麹甘酒 | 60ml |
・ 醤油 | 大さじ1と1/3 |
にんじんはヘタを切り落とし、厚手の鍋に入れ、水300ml(分量外)を注いで強火にかける。煮立ったら蓋をして弱めの中火で30~40分蒸し煮にする(途中、水気が減ってきたら、水大さじ2~3を足しながら蒸し煮にする)。
焼き豆腐は4等分に切る。
①の水分が少なくなり、にんじんの太い部分に竹串がすっと通るまで柔らかくなったら、あいているところに牛肉を加えてほぐしながら火を通す。牛肉の色が8割ほど変わったらAを加えて煮立てる。アクが出たら取り除き、焼き豆腐を加えて弱めの中火で10分ほど煮る。
「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、雑誌、書籍、ウェブなどを中心に、身近な食材を使った家庭で実践しやすい薬膳を提案。『基本調味料で作る体にいいサラダ』(主婦と生活社)、『整いカレー』(文化出版局)、『レンチン薬膳ごはん』(家の光協会)など多数
この記事は『四季dancyu 2024春』に掲載したものです。
文:佐々木香織 写真:安彦幸枝