坂田阿希子さんの欧風ビーフカレー
優しくて懐かしい味わいの"牛すじカレー"

優しくて懐かしい味わいの"牛すじカレー"

牛すじが溶けたトロットロの食感と、デミグラスソースのようなまろやかな味わいが魅力的なカレーです。煮込み時間はかかりますが、つくる価値のある逸品です。料理研究家の坂田阿希子さんに、つくってワクワクするド迫力のビーフカレーを教えてもらいました。

“牛すじカレー”のつくり方

シチューのようなまろやかで深いコクと旨味に、揚げごぼうが好相性。バター焼きしたなす、パプリカ、ヤングコーンなどもおすすめ。

材料材料 (3~4人分)

牛すじ肉500g(※)
タイム2本
7カップ
★ カレーベース
・ にんにく2片(みじん切り)
生姜1片(みじん切り)
玉ねぎ2個(薄切り)
バター40g
ごぼう2本
A
・ カレー粉大さじ2
・ クミンパウダー小さじ1/2
・ コリアンダーパウダー小さじ1/2
・ レッドチリパウダー小さじ1/2
小麦粉大さじ2
赤ワイン1カップ
トマトピューレ1カップ
トマトケチャップ大さじ1
牛すじ肉のゆで汁4カップ
ブーケガルニ1個(パセリの軸・セロリの葉つきの茎各少々、ローリエ1枚を束にしてひもでしばる)
小さじ2
砂糖小さじ2
白胡椒少々
黒胡椒少々
バター40g
揚げ油適量
ご飯適量(温かいもの)

※牛すじ肉を圧力鍋で煮る場合は、すじ肉を入れて表示、または指定のギリギリまで水を加えて蓋をして強火にかける。煮立ったら弱火にし、20分間加圧して火を止め、自然放置で冷ます。

1牛すじ肉を煮る

牛すじ肉は鍋に入れて水(分量外)をひたひたに注いで中火にかける。アクが浮かんで吹きこぼれそうになったらゆでこぼす。すじ肉を流水で洗い、大きめの一口大に切る。鍋にすじ肉を戻し、水とタイムを加え、約1時間煮る。

牛すじ肉を煮る
下ゆですること、タイムと煮ることで、すじ肉特有のくさみがグンと軽減。

2玉ねぎを炒める

鍋にバターを入れて中火にかけ、にんにくと生姜を炒める。香りが立ってきたら玉ねぎを加えて強火にし、アメ色になるまで炒める。

3カレー粉を炒める

中火にし、A、小麦粉を加えて炒める。香りが立ったら、赤ワインを加えてのばし、半量程度になるまで煮詰める。

カレー粉を炒める
すじ肉は風味が強いので、カレー粉に加え、しっかりスパイスをきかせるのがポイント。

4ゆで汁を加える

トマトピューレ、トマトケチャップを加えて混ぜる。① の牛すじ肉を食べやすい長さに切って加え、さらにゆで汁を加える。全体を混ぜ合わせてブーケガルニを加え、蓋をして煮る。20分後にブーケガルニを取り出し、再度蓋をして10分煮る。

ゆで汁を加える
ブーケガルニの香りで、すじ肉特有の風味をコーティング。市販のドライのものを使っても。

5味をととのえる

塩、砂糖、白胡椒を加えて味をととのえ、小さく切ったバターを加えて混ぜ合わせる。

6仕上げ

食べる際は、ご飯を器に盛って⑤をかけ、ピーラーで削って素揚げにしたごぼうをたっぷりと添え、黒胡椒をふる。

完成

教える人

坂田阿希子 料理研究家

フランス菓子店やフランス料理店での経験を重ねたのち、料理研究家として独立。2019年に東京・代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープンし、オーナーシェフとして厨房で腕をふるう。同店で開催する料理教室も人気。『温かいからおいしいお菓子』『おやつ教本』などお菓子部門の著書も多数。

※この記事は『技あり!dancyu カレー』に掲載したものです。

技あり!dancyuカレー
技あり!dancyuカレー
A4変型判(96頁)
2018年3月28日発売/880円(税込)

文:遠藤綾子 写真:原ヒデトシ