素朴なアメリカ家庭菓子
優しい甘味の"かぼちゃのビスコッティ"

優しい甘味の"かぼちゃのビスコッティ"

生地には卵も使わず、かぼちゃの甘味だけでつくる、軽やかなビスコッティです。パンプキンパイのスパイスで香りをつけた、アメリカンビスコッティの定番です。菓子文化研究家の原亜樹子さんにアメリカで覚えた普段着の焼き菓子を教えてもらいます。

“かぼちゃのビスコッティ”のつくり方

冷めるとパリッとして軽い食感。
かぼちゃは冷凍かぼちゃを使ってもOK。

材料材料 (15枚分)

かぼちゃ正味80g
クルミ50g
薄力粉100g
シナモンパウダー小さじ1/2
太白胡麻油30g
バニラオイル数滴
オールスパイス小さじ1/4
ベーキングパウダー小さじ1/3
ひとつまみ
きび砂糖40g

1下準備

かぼちゃは種とワタ、皮を除き、一口大に切り、ラップをふんわりかけて電子レンジ(600W)で1分30秒~2分加熱し、柔らかくする。クルミは160℃のオーブンで10分ほどロースト、またはフライパンでから煎りし、粗く刻む。天板にオーブンペーパーを敷く。オーブンを170℃に予熱する。

2かぼちゃをつぶす

ボウルにかぼちゃを入れてつぶし、胡麻油を加えて泡立て器ですり混ぜ、バニラオイルを加えて混ぜる。

かぼちゃをつぶす

3粉類を加える

薄力粉、シナモンパウダー、オールスパイス、ベーキングパウダー、塩を合わせてふるい入れ、きび砂糖を加え、カードで切り混ぜる。

粉類を加える

4クルミを加える

粉気がなくなる直前にクルミを加え、粉気がなくなる程度に混ぜ、ひとまとめにする。パサつくようなら水数滴を加える。

クルミを加える

5成形する

天板にのせ、手に少量の水をつけながら12×12㎝の平行四辺形に整える。

成形する

6オーブンで焼きカットする

170℃のオーブンで25分焼き、一度取り出し網にのせ、粗熱が取れたら斜め幅8mmに切る。オーブンは150℃に下げておく。

オーブンで焼きカットする

7再びオーブンで焼く

断面を上にして再び天板に並べ、150℃のオーブンで30分ほど焼く。途中で裏返すと両面香ばしく焼き上がる。天板にのせたまま冷ます。

再びオーブンで焼く
完成

教える人

原 亜樹子 菓子文化研究家

原 亜樹子 菓子文化研究家

米国高校へ留学・卒業後、東京外国語大学へ進学し、食をテーマに文化人類学を学ぶ。国家公務員として特許庁で勤めた後、菓子文化研究家へ転身。『アメリカ郷土菓子』(パルコ出版)、『シートケーキとレイヤーケーキ』(東京書籍)ほか、アメリカの食に関する著書多数。

四季dancyu 2022秋
四季dancyu 2022秋
いつもの食卓をちょっと格上げ

A4変型判(120頁)
ISBN:9784833481502
2022年9月12日発売/1,100円(税込)

文:松原京子 写真:木村拓

松原 京子

松原 京子 (フードエディター&ライター)

食をメインとした雑誌や料理の書籍などで企画・編集・執筆を手がける。この業界に入って早うん十年、やれ試食だ試作だ、新しい店ができたんだって、この店の味は残さなきゃ、と外食を続けているうちに体重が増え続け、20代の頃の倍の重さに!(本当に倍の数字です)。一口じゃおいしさなんてわからない、全部食べてこそ真意がわかると思っている。家では真っ当な調味料と安全な食材でつくるシンプルな料理を心がける。