醤油のおいしさを実感する基本レシピ
甘辛い天つゆがしみた"天丼"

甘辛い天つゆがしみた"天丼"

サクッと揚げた海老や穴子の天ぷらに、甘辛い天つゆを浸せば、ご飯がどんどんと進みます。料理に深みや香りを与えてくれる万能調味料、醤油。改めてそのおいしさを実感するレシピを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“天丼”のつくり方

東京の庶民に古くから親しまれてきた、日本のファストフード。
揚げたての天ぷらを甘辛いつゆにくぐらせて熱々のご飯にのせて出来上がり。
車海老や穴子でごちそう天丼に。野菜天丼も魅力的。

材料材料 (2人分)

車海老2尾
穴子小1尾分(開いたもの)
さつまいも2枚(皮つき、斜め輪切り)
オクラ2本
なす縦1/2個
青じそ2枚
ご飯適量
★ 天つゆ
・ だし汁150ml
・ 醤油大さじ3
・ みりん大さじ2
・ 砂糖大さじ1/2
★ 衣
・ 溶き卵と冷水1/2カップ(合わせて)
・ 小麦粉1/2カップ
揚げ油適量

1天つゆをつくる

鍋にだし汁を煮立てて調味料を入れ、再び煮立ってきたら、弱火にして3分ほど煮詰める。

2海老の殻をむく

海老は洗って頭と胴の境目をねじって、頭から胴を引き抜くようにして背ワタを取り、(頭のほうに背ワタが残る)尾の1節を残して殻をむく。

海老の殻をむく

3海老に切り込みを入れる

腹側に浅い切り込みを4本ほど入れる。こうすると丸まることなくまっすぐに揚げられる。

海老に切り込みを入れる
海老に切り込みを入れる
水がたまっている尾の先を斜めに切り取る。こうすると揚げたときに油がはねません。

4穴子をカットする

穴子は皮側のぬめりを包丁でこそげ取り、長さを半分に切る。

5衣をつくる

ボウルに溶き卵と冷水を入れて小麦粉をふるい入れ、さっくりと混ぜる。

衣をつくる
衣は、混ぜすぎずに粉が少し残るくらいで OK。

6さつまいもを揚げる

フライパンに揚げ油を中温(175℃)に熱し、さつまいもに衣をつけて入れ、途中裏に返しながら3~4分、弱火で揚げて最後に油の温度を上げてカリッとさせて取り出す。

7なすを揚げる

なすに衣をつけ、青じそは片面だけ衣をつけてともに揚げ油に入れ、低めの中温(170℃)でカリッと揚げて取り出す。

8海老、穴子を揚げる

海老、穴子に衣をつけて高めの中温(175~180℃)に入れ、途中裏に返して、カリッと揚げて取り出す。

9器に盛る

丼にご飯を盛り、天ぷらを天つゆにさっと通してのせ、天つゆをかける。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、『料理の手ほどき さしすせそ しょうゆ』に掲載したものです。

料理の手ほどき さしすせそ しょうゆ
料理の手ほどき さしすせそ しょうゆ
A4変型判(80頁)
ISBN:9784833478519
2020年2月29日発売/770円(税込)

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。