荻野恭子さんの手づくり調味料レシピ
びっくりするほどご飯が進む中国の家庭の味"地三鮮(ディサンシェン)"

びっくりするほどご飯が進む中国の家庭の味"地三鮮(ディサンシェン)"

中国の東北地方で親しまれている夏野菜料理で、甘辛の味付けがご飯をさそいます。料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。

“地三鮮(ディサンシェン)”のつくり方

多めの油で野菜を炒めたら、まずは豆板醤を加えて風味を引き出し、合わせ調味料をからめるのがポイント。甘辛味でご飯が何杯でも進みそう。汁物を添えれば一汁一菜で大満足。

材料材料 (2人分)

じゃがいも1個(*)
なす2本(*)
ピーマン1個(*)
長ねぎ大さじ1(みじん切り)
生姜大さじ1(みじん切り)
豆板醤小さじ1
A
・ 酒 大さじ1と1/2
・ 醤油大さじ1と1/2
・ 砂糖大さじ1と1/2
・ 胡椒少々
・ 片栗粉小さじ1
・ 水大さじ1
植物油大さじ3(炒め用)
胡麻油大さじ1/2

*合わせて500gが目安。

1調味料をつくる

Aの片栗粉と水をよく混ぜ合わせてから、ほかのAと混ぜ合わせ調味料をつくっておく。

2野菜をカットする

じゃがいもは皮付きのまま、なすはヘタを取り、ピーマンはヘタを取り種付きのまま、それぞれを大きめの乱切りにする。

3じゃがいもとなすを炒める

フライパンか中華鍋に植物油を入れて中火で熱し、じゃがいもを入れる。あまり動かさずじっくりと焼き、八割方火が通ったところでなすを加え、さらにじっくりと炒める。

4豆板醤を加える

じゃがいもとなすに火が通ったらピーマンを加えてざっと合わせ、豆板醤を加えて全体にからめるようにして香りを出したら長ねぎ、生姜を加えてひと炒めする。

豆板醤を加える

5仕上げ

①を再度混ぜ合わせてから④に加え、全体にからめたら仕上げに胡麻油を回し入れる。

完成

教える人

料理研究家 荻野恭子

料理研究家 荻野恭子

料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65カ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。

※この記事の内容は、『四季dancyu 2022夏』に掲載したものです。

四季dancyu 2022夏
四季dancyu 2022夏
A4変型判(120頁)
2022年6月8日発売/1,100円(税込み)

文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。