焼酎が進む豆皿つまみ
いりこだしとオリーブオイルが絶妙にからむ"油そうめん"

いりこだしとオリーブオイルが絶妙にからむ"油そうめん"

“油そうめん”はいりこだし香る奄美大島の郷土料理。ここでは、いりこの香ばしい風味に相性の良いオリーブオイルで材料を炒めます。締めにも欲しい、食欲と焼酎をそそる傑作です。常備しておいて気が向いたら一杯、なんてときにぴったり!365日でも飽きない焼酎に合うおつまみを「赤坂まるしげ」店主に習いました。

“油そうめん”のつくり方

オリーブオイルでほんのり洋風。いりこだしがじんわり胃にしみ渡る、泣けるおいしさだ。喉ごしのいいそうめんで締めにもなるが、食べたら杯に手が伸びる味わい深さ。黒糖焼酎「龍宮」の蔵元直伝の郷土料理なので、ぜひ「龍宮」の水割りと!

おいしく飲むコツ!〈お薦め:黒糖焼酎の水割りと〉
いりこも食べる料理なのでしっかり火を入れて香りを引き出すこと。食べやすい小さなサイズを使おう。いりこの香りと相性のよいオリーブオイルで炒めることで風味アップ。

材料材料 (1人分)

そうめん40g
いりこ5g(*1)
赤唐辛子1cm
オリーブオイル大さじ1
A (*2)
・ うす口醤油小さじ1
・ 酒小さじ1
・ みりん少々
・ 塩少々
わけぎひとつかみ(小口切り)

*1…長さ3cmほどの小さなサイズを使用。
*2…店では合わせ調味料Aではなく、奄美大島の「母ゆずり」という甘い醤油を使用。入手できたら、Aの代わりに小さじ1程度で味つけを。

1炒める

小鍋にオリーブオイル、いりこ、唐辛子を入れて中火にかける。焦がさないように、いりこの香りが出るまで炒める。

炒める

2煮る

香りが立ったら、水120ml(分量外)、Aを加える。沸いたら、弱火にして2分煮る。

3そうめんをゆでる

そうめんをゆで、2に加えてひと煮立ちさせたら完成。わけぎをたっぷりのせる。

完成

教える人

小久保茂紀さん「赤坂まるしげ」店主

和食店、居酒屋店にて修業を積み、2000年に27歳で今の店を開店。自らの足で訪ね歩いた蔵元の酒、食材をベースに多種多彩なメニューを置く。料理が安価で比較的小さめのポーションなのは、「あれこれ注文して楽しんでほしい」という心意気。

※この記事の内容は、「dancyu定番シリーズ 豆皿つまみと小鍋つまみ」に掲載したものです。

dancyu定番シリーズ豆皿つまみと小鍋つまみ
dancyu定番シリーズ豆皿つまみと小鍋つまみ
A4変型判(120頁)
2022年12月16日発売 880円(税込み)

取材:安井洋子  撮影:鈴木泰介

安井 洋子

安井 洋子

九十九里生まれ。東京に住んでみたけれど、海が恋しくなって葉山に移住。雑誌やウェブに食まわりの記事を執筆する。息抜きは、ナチュラルワイン好きの聖地・鎌倉でのひとり飲み。