滋味あふれる根菜とこんにゃく、そして鶏肉でつくる筑前煮は彩りも華やか。日持ちも良く食べごたえ十分なので、人が集まるときにも活躍します。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
日々のおかずにもおせちの三の重としても活躍する煮物は、滋味あふれる根菜がごろごろ。半端が残らないように野菜を使いきれるたっぷりレシピでご紹介します。
★ 具材 | |
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・ 鶏もも肉 | 大1枚(350g) |
・ 干し椎茸 | 小8枚 |
・ ごぼう | 2本(180g) |
・ にんじん | 1本(120g) |
・ れんこん | 1節(200g) |
・ こんにゃく | 1枚(250g) |
・ 生姜 | 小1/2片分(せん切り) |
絹さや | 8枚 |
塩 | 適量 |
サラダ油 | 大さじ1 |
酒 | 大さじ3 |
椎茸のもどし汁または水 | 1カップ |
みりん | 大さじ2 |
砂糖 | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ3~4 |
干し椎茸はたっぷりの水に浸して落とし蓋をし、冷蔵庫で一晩戻して軸を切り、軽く水気を絞って傘に浅い格子状の切り込みを入れる。ごぼうは皮をこそげ、厚さ1cmの斜め切りにして水でさっと洗い、弱火で15分ほどゆでてザルにあげる。にんじんは皮をむいて厚さ1cmの輪切りにする。れんこんは皮をむいて厚さ1cmの半月切りにして水でさっと洗い、水気を拭く。絹さやはへたと筋を取って塩少々を加えた熱湯でサッとゆでて冷水にとって冷まし、水気を拭く。鶏肉は皮目を下にして3cm角に切る。
こんにゃくは厚みを半分に切り、両面に浅い格子の切り込みを入れて3cm角に切る。塩小さじ1ほどをふってもみ、水で洗って鍋に入れ、ひたひたの水を加えて中火にかけ、煮立ってきたら火を弱めて5分ほどゆでてザルにあげる。
フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉を、皮目を下にして入れて1分ほど焼き、両面を香ばしく焼きつける。絹さや以外のほかの具材を加えて全体を炒め合わせる。
酒をふり、椎茸のもどし汁または水を加える。煮立ってきたらみりん、砂糖を加え、蓋をして弱火で10分ほど煮る。醤油を加えて混ぜ、蓋をして弱火で10分ほど煮て、絹さやを加えてひと煮する。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原 ヒデトシ