季節の「引き算」料理
野菜たっぷり"ちゃんちゃん焼き"

野菜たっぷり"ちゃんちゃん焼き"

味噌のコクをたっぷり堪能できるちゃんちゃん焼き。甘味やにんにくの香りを纏った合わせ味噌が、蒸し焼きの中で旨味を引き出します。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“ちゃんちゃん焼き”のつくり方

いまや全国区となった、北海道石狩地方の郷土料理。鮭と野菜を味噌味で蒸し焼きにした一皿は、野菜たっぷりでバランスもよし!

材料材料 (2人分)

生鮭2切れ(切り身)
キャベツ250g
玉ねぎ小1個
ホールコーン1缶(190g)(缶詰)
合わせ味噌混ぜ合わせる
味噌45g
にんにく少々(すりおろし)
生姜小さじ1(すりおろし)
みりん大さじ1
大さじ1
胡椒少々

1下準備

キャベツは4~5cm四方に切る。玉ねぎは縦半分に切り、切り口を下にして1.5cm幅の半月切りにする。コーンはザルにあけて水気をきる。

2フライパンに材料を並べる

フライパンなどにキャベツ、玉ねぎ、コーンを敷いて鮭を並べ、鮭の上に合わせ味噌をのせる。

フライパンに材料を並べる
合わせ味噌はにんにくと生姜、調味料が全体に均等になじむように、あらかじめよく混ぜておきます。

3蒸し焼きにする

蓋をして強めの中火にかけ、煮立ってきたら弱火にして10分ほど蒸し焼きにする。出来上がったら鮭をほぐしながら野菜と混ぜ合わせる。

蒸し焼きにする
鮭の上に味噌をのせて蒸し焼きにすると、鮭に調味料がしみ込んでしっかりと味がつきます。
完成
料理名の由来は、父ちゃん(ちゃん)が漁師飯や男の料理として豪快につくったから、とか、魚も野菜も適当に切って適当に味つけして、ちゃっ、ちゃと素早くつくったからとする説などいろいろ。忙しい日に重宝する一品です。

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 冬のレシピ
四季dancyu 冬のレシピ
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833480833
2021年12月15日発売/1,100円(税込)

文:中村裕子 写真:原 ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。