コクに満ちあふれる味噌が、スペアリブの旨味を引き立てる一皿。濃厚さととろみをつけてくれるブールマニエ(バターと小麦粉)で味わいはさらにふくよかに。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
ブールマニエは、バター:小麦粉=1:1。この黄金比でつくればダマになる心配はありません。味噌のコクととろみのあるスープで心も体も温まります。
豚のスペアリブ* | 400g |
---|---|
じゃがいも | 3個 |
にんじん | 1本 |
玉ねぎ | 1/2個 |
サラダ油 | 適量 |
白ワイン | 大さじ3 |
水 | 1カップ |
ローリエ | 1枚 |
バター | 大さじ1 |
牛乳 | 2カップ |
味噌 | 大さじ2~3 |
胡椒 | 少々 |
★ ブールマニエ | |
・ バター | 大さじ1と1/2(18g) |
・ 小麦粉 | 大さじ1と1/2 |
*スペアリブが大きい場合は店で長さ5~6cmに切ってもらう。
じゃがいもは皮をむいて4等分に切り、水に10分ほどさらして水気を拭く。にんじんは皮をむいて縦半分に切ってから幅1.5~2cmの半月切りにする。玉ねぎはみじん切りにする。
フライパンにサラダ油少々を熱してスペアリブを入れ、中火で両面を色よく焼いて取り出し、フライパンを洗って水気を拭く。
サラダ油大さじ1を入れて熱し、玉ねぎを入れて中火でしんなりするまで炒め、スペアリブを戻す。白ワインをふって水、ローリエを加え、煮立ってきたら蓋をして弱火で30分ほど煮る。
別のフライパンにバターを溶かしてじゃがいも、にんじんを入れて中火で1分ほど炒める。
3に2を煮汁ごと移し入れ、全体を混ぜて蓋をし、弱火にして12~15分、じゃがいもがやわらかくなるまで煮る。
小さなボウルにバターを入れて室温にもどし、小麦粉を加えてヘラなどで混ぜ合わせる。
フライパンに牛乳を加え、中火にして混ぜ、煮立ってきたら弱火にして味噌を溶いて胡椒をふり、全体を混ぜる。
煮汁の部分にブールマニエを入れて全体を混ぜ、とろみがつくまで煮る。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原 ヒデトシ