夏バテにも最適、栄養補給に役立つ宮崎県の郷土料理"冷や汁"。焼いた魚や胡麻の香ばしさと、きゅうりや薬味の爽やかな味わいがご飯に染み込んで、優しい食べ心地です。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
おなじみ、宮崎県の郷土料理。焼いた干物と胡麻をすり混ぜてつくります。淡白な味のカマスでつくりましたが、アジなど手に入る魚で。たっぷりの薬味が爽やかです。ご紹介する「冷や汁の素」は冷凍保存可能なので、まとめてつくってストックしておくのがおすすめ。
★ 冷や汁の素 | (4人分) |
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・ カマスの干物 | 小2枚(正味150g) |
・ 白煎り胡麻 | 40g |
・ 味噌 | 80g |
水 | 2カップ |
きゅうり | 1本 |
白煎り胡麻 | 少々 |
★ 薬味 | |
・ みょうが | 2個 |
・ 青じそ | 6枚 |
・ 生姜 | 小1片 |
ご飯 | 適量 |
カマスの干物はガス台のグリルで焼き、バットに取り出し、粗熱が取れたら頭、骨、皮を取り、粗くほぐす。
胡麻は鍋に入れて中火で温まるぐらいまで煎る。煎り胡麻でも再び煎ることで香りが格段によくなる。
すり鉢に入れてよくする。
カマスを加えてよくすり混ぜたあと、味噌を加えてよくすり混ぜる。これで「冷や汁の素」が完成。小分けにしてラップでくるみ、冷凍庫で1カ月程度保存可能。
「冷や汁の素」に水を少しずつ加えて溶きのばす。
きゅうりは薄切りにして加え、混ぜて冷蔵庫で1~2時間冷やす。
みょうがは薄い輪切りにして、冷水にさらしてぱりっとしたら 、ザルにあげて水気をきる。青じそは縦半分に切ってからせん切りにする。生姜は皮をむいてすりおろす。冷や汁に胡麻を加え、器に盛ったご飯にかけて薬味をのせる。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の ろ」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ