大庭英子さんの食べ飽きない定番レシピ
味がしっとり染み渡る"煮魚"

味がしっとり染み渡る"煮魚"

ふっくら&しっとりの身と、旨味が染み出た煮汁が魅力の煮魚は、ご飯にもお酒にも合う強力なおかずです。季節を迎えるごぼうと相性抜群です。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“煮魚”のつくり方

煮てから一度火を止め、そのまま冷まして味をしみ込ませるといっそうおいしく仕上がります。ごぼうの香りを添えて。カサゴやキンメダイ、イサキなどでも。またカレイなどの切り身でも同様にしてつくれます。

材料材料 (2人分)

メバル2尾(250g×2) (*)
★ 煮汁
・ 酒1/3カップ
・ 水1カップ
・ 味醂大さじ3
・ 砂糖大さじ1~2
・ 醤油大さじ3~4
・ 生姜小1片分(せん切り)
ごぼう80g

*ウロコ、内臓、えらが取り除かれているもの

1下準備

メバルは洗って水気を拭き、裏(盛りつけて下になるほう)に、横に1本切り目を入れる。表面にはクロスにして2本切り目を入れる。

下準備
下準備

2煮る

フッ素樹脂加工のフライパンに煮汁の材料を入れて煮立て、メバルを並べ入れ、スプーンで煮汁をかける。表面の色が変わったら、落とし蓋をしてさらに蓋をして弱火で15~20分煮て、そのまま冷ます。

煮る
魚のくさみが出ないように煮立ったところに入れるのかポイント。
煮る

3ごぼうを調理し、加える

ごぼうは皮をこそげて長さ5~6cmに切り、縦4等分に切る。水でさっと洗い、小鍋に入れて水を加えて中火にかけ、煮立ってきたら蓋をして弱火で10分ほどゆでてザルにあげる。フライパンにごぼうを加えて再び中火にかけ、煮立ってきたら弱火にして、5~6分煮て器に盛り合わせる。

ごぼうを調理し、加える
完成
[一尾魚]「お頭つき」の一尾魚が食卓にあがるとなんとなくうれしくなるものです。地域によっても種類はさまざまですが、塩焼きや煮魚にして楽しんでください。最近では、ウロコや内臓、えらがきれいに取り除かれ、腹の中もしっかり洗ってから売られていることが多いので、気楽に料理に使えます。

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の は」に掲載したものです。

手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“は”
手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“は”
A4変型判(88頁)
ISBN:9784833477734
2019年03月28日発売/ 770円(税込)

文:中村裕子 写真:原 ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。