大庭英子さんの食べ飽きない定番レシピ
ふっくら美味しい!基本の"おむすび"

ふっくら美味しい!基本の"おむすび"

塩だけのシンプル塩むすびはご飯の甘味を引き立ててくれます。お好きな具を用意して、最強のおむすびを!ここではご飯の炊き方から、シンプルで美味しいおむすびのつくり方を、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

おいしいご飯、いろはの「い」“白ご飯の炊き方”

まずはつやつやの白ご飯を炊くことが基本!コツをマスターして、上質なご飯を炊いてください。

米の保存は冷蔵庫で
精米したときから米の酸化が始まっています。消費する分量を考えながら、1kg、2kgと早く使いきれる分量を購入してください。保存は、あれば床下などの冷暗所で。集合住宅などで冷暗所が確保できない場合は冷蔵庫で保存すると安心です。

1正確に計量する

米用の計量カップを使い、炊く分量を取り出します。「すりきり」が原則。やや大盛り気味だったり、微妙に少なかったりと米の分量が正確に計量できていないと、かためになったりやわらかくなったりと炊き上がるご飯に影響します。

正確に計量する

2洗いは最初が肝心

水を入れたボウルに計量した米を入れます。米が水分を吸ってしまうので、米に水を加えても最初は洗わずにひと混ぜしてすぐに流します。白濁した水を米が吸収するとぬかのにおいが残ってしまうことがあります。

洗いは最初が肝心

3優しく洗う

精米技術が上がったことで、米は「研ぐ」から「洗う」になりました。米粒をつぶしてしまわないように、指はボールを優しくつかむようなイメージで米をかき混ぜます。

優しく洗う

44~5回繰り返す

水を加えて流し、米を洗い、の作業を4~5回繰り返します。

4~5回繰り返す

5ザルにあげて水をきる

洗った米はザルにあげて30分ほどおきます。米の水きりをしっかりしておくと、炊くときに米の中まで水が十分にしみ込み 、しっとりとジューシーに炊き上がります。

ザルにあげて水をきる

6炊き上がったら全体を混ぜる

米を炊飯器の内釡に移し、分量の目盛りまで水を加えます。水道水を使わない場合は「軟水」を使うのがポイントです。硬水で炊くと、水に含まれるミネラルが米粒に付着して米の中まで水が十分に入り込まないため 、パサついた炊き上がりになります。炊き上がったら全体を混ぜ、余分な水分をとばします。空気が入り、ふっくらしたご飯に仕上がります。

炊き上がったら全体を混ぜる

“おむすび”のつくり方

中に入れたり、表面にまぶしたり、具の使い方はいろいろ。その家の味、その土地の味、種類は無限にありそうですが、最もシンプルな塩&梅干しで、おむすびのつくり方をご紹介しましょう。

材料材料

ご飯適量
梅干し適量

1ご飯をバットに移す

ご飯は1個分ずつ小さい器にとってバットに移す。こうするとおむすびの大きさが均一になり、また、ご飯の粗熱も取れて作業しやすくなる。

ご飯をバットに移す

2塩を手のひらにまぶす

手を濡らして塩少々(分量外)を手のひらにまぶしつける。

塩を手のひらにまぶす

3ご飯に梅干しをおく

1個分のご飯を片方の手のひらにのせ、真ん中にくぼみをつくって梅干しをおく。

ご飯に梅干しをおく

4ご飯を丸くまとめる

具を包み込むようにご飯を丸くまとめる。

ご飯を丸くまとめる

5にぎる

指と手のひらで角をつくり、リズムよく転がしながら三角に形をつくって!力を入れすぎないように優しくにぎる。

にぎる

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の ろ」に掲載したものです。

手ほどきdancyu 基本の ろ
手ほどきdancyu 基本の ろ
家庭の和食いろは
手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“ろ”

A4変型 判( 84 頁)
ISBN: 9784833477673
2019年02月27日発売 / 770円(税込)

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。