大原千鶴さんのすりながしのいろは
味噌汁風の"鰹のすりながし"

味噌汁風の"鰹のすりながし"

鰹の刺し身に赤味噌を加えて温めた、即席味噌汁風です。少し酸味のある鰹の風味がきいた、飲めるすりながし。溶きがらしと山椒のやわらかな辛味が心地よい一品です。すりながしとは、野菜などをすりおろしてだしと合わせた、しみじみとおいしい汁もの。ことこと煮込むことをしない、素材を生かすシンプルな和の伝統的なスープです。だしや素材を工夫する楽しさと、洋風など無限に広がるおいしさの一端を、京都在住の料理研究家・大原千鶴さんに教わりました。

“鰹のすりながし”のつくり方

鰹のお造りをすりつぶして味噌と水を合わせたら、味噌汁風すりながしが出来上がりました。そぼろ状になった鰹と豆腐の相性もよく、ぬる燗にぴったり。ねぎ、からし、粉山椒をきかせた、飲めるアテスープです。

材料材料 (2人分)

100g(刺身用)
1カップ
赤味噌大さじ1(20g)
絹ごし豆腐1/2丁(200g)
白髪ねぎ適量
溶きがらし適量
粉山椒少々

1ブレンダーにかける

鰹は皮を除き、幅2cmに切り、水を加えてハンドブレンダー(あるいはミキサー)にかける。細かくなったら赤味噌を加え、さらになめらかにする。

ブレンダーにかける

2豆腐を加える

①を小鍋に移し、中火にかける。フツフツと沸いてきたら半分に切った豆腐を加え、豆腐が温まったら火を止める。

3盛りつける

器によそい、ねぎをあしらい、溶きがらしを添え、粉山椒をふる。

教える人

大原千鶴 料理研究家

大原千鶴 料理研究家

おおはら・ちづる 京都・花背の料理旅館「美山荘」が生家。NHK「きょうの料理」、NHK BS4K「あてなよる」にレギュラー出演。京都の暮らしで培ったしなやかな感性でつくる家庭料理と酒肴に定評がある。これまで30冊以上の料理本、エッセイを上梓している。

この記事は技ありdancyu!「スープ」に掲載したものです。

技あり!dancyuスープ
技あり!dancyuスープ
A4変型判(112頁)
2020年12月18日発売 / 880円(税込)

文:西村晶子 写真:福森クニヒロ

西村 晶子

西村 晶子 (ライター・編集者)

関西在住のライター、時々編集者。京都の和食を中心に、老舗から新店までを分け隔てなく幅広く取材。2006年8月号「明石の老舗に、至福の柔らか煮、タコ飯を習う」で初執筆。2018年5月号より「京都『食堂おがわ』の季節ごはん」、2021年5月号より「京都『食堂おがわ』の妄想料理帖」の連載を担当。