脂がたっぷりのったブリを、甘辛味に仕上げる定番おかずです。添えるししとうの辛味が、良いアクセントになり、ワシワシと白飯が食べたくなる味わいです。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
照り焼きとは醤油ベースの甘辛いたれをからめながら焼く料理で、ブリのほか、鶏肉や鶏の挽き肉だんご、カジキマグロやサケ、ハモなどでもおいしくつくれます。ある程度身が締まっていながら、脂のある素材が照り焼きに向くようです。ブリはなかでも筆頭にあげられる「照り焼き向き素材」といえるでしょう。
ブリの切り身 | 2切れ(背) |
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★ ブリの下味用 | |
・ 酒 | 大さじ1/2 |
・ 醤油 | 大さじ1/2 |
・ 生姜汁 | 小さじ1 |
★ 調味料 | |
・ 酒 | 大さじ1 |
・ 味醂 | 大さじ2 |
・ 砂糖 | 大さじ1/2 |
・ 醤油 | 大さじ1と1/2~2 |
おろし生姜 | 小さじ1/2 |
ししとう | 4本 |
サラダ油 | 小さじ2 |
バットに調味料を合わせてブリを入れてからめ、途中上下を返しながら、20分ほど下味をつける。
ブリの汁気をキッチンペーパーで押さえて拭く。汁気があると、焼いたときに焦げてしまう。
フライパンにサラダ油小さじ1を熱してししとうを入れて中火で両面を焼き取り出す。
フライパンをキッチンペーパーで拭き、サラダ油小さじ1を熱して盛りつけて上になる面を下にして入れる。中火で2分ほど色よく焼きつけて裏に返して同じように焼き、蓋をして弱火で2~3分蒸し焼きにする。
調味料、生姜を加えてブリにスプーンで調味料を回しかけながらフライパンを揺すりからめる。器に盛り、ししとうを添える。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の い」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ