お惣菜としても人気な焼き鳥ですが、やっぱり焼きたてが一番おいしいですよね。今回は店で食べるような焼き鳥が、家でもつくれるレシピをご紹介します。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
鍋や鉄板などの調理器具を使わずに「炙り焼き」でつくれる焼きとりは、古く平安時代から存在していたとか。長い歴史を経て、明治時代には屋台の定番メニューのような存在になり、現在も屋台をはじめ、専門店や居酒屋、スーパーやコンビニのお惣菜コーナーなど、どこででも出合うことのできる愛すべき料理の筆頭にあげられます。
家で手づくりすれば、おいしい焼きたてが楽しめます。たれと塩、両方のおいしさも味わってください。つくねには軟骨を入れてコリコリ感を出すと本格派の味わいに。
★ 焼きとり | |
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・ 鶏もも肉 | 2枚 |
・ 長ねぎ | 2本 |
・ 塩 | 適量 |
★ つくね | |
・ 鶏挽き肉 | 200g |
・ 長ねぎ | 大さじ2(みじん切り) |
・ 生姜汁 | 小さじ1/2 |
・ 酒 | 大さじ1 |
・ 醤油 | 小さじ1/2 |
・ 塩 | 少々 |
・ 鶏軟骨 | 80g |
サラダ油 | 少々 |
★ たれ | |
・ 酒 | 大さじ3 |
・ 味醂 | 大さじ3 |
・ 黒砂糖 | 大さじ1 |
・ 醤油 | 大さじ3 |
レモン | 適量(半月切り) |
七味唐辛子 | 適宜 |
たれの調味料を小鍋に入れて混ぜ、弱めの中火にかけて煮立ってきたら、弱火にして半量になるまで3~5分煮詰めて、たれをつくる。
鶏肉は余分な脂肪を取り、筋を切るように幅3cmに切り、さらに3cm角ぐらいに切る。ねぎは長さ3cmに切る。
まな板の上で鶏肉とねぎを交互に竹串に刺していく。
竹串の先が焦げないように、端野菜を刺す。残りも同様に、全部で8本つくる。
軟骨は粗いみじん切りにする。
ボウルに挽き肉を入れて、軟骨以外の残りの材料を加えて手で混ぜる。
粘りが出たら軟骨を加えてさらに混ぜる。
4等分にして、水で濡らした手に縦長に置き、中心に竹串2本を置く。
竹串を包むような要領で形づくり、残りも同様に、全部で4本形づくる。
ガス台のグリルを熱して串に刺した鶏を4本並べ、強火で7~8分焼き、塩をふる。
残り4本も同様に焼き、たれを刷毛で両面に塗りながら焼く。
フライパンにサラダ油を熱してつくね4本を入れて中火で2分ほど焼き、裏に返して蓋をして1分ほど焼く。
たれを刷毛で全体に塗りながら焼く。器に端野菜をはずした焼きとりと、つくねを盛り合わせ、レモンを添える。好みで七味唐辛子をふって。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の い」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ