酒肴家のとっておき
程よく辛味が効いた"アサリと山東菜の酒蒸し"

程よく辛味が効いた"アサリと山東菜の酒蒸し"

山椒麹の青々とした香りとピリッとした辛味が効いています。アサリのだしをまとった野菜がたまらない逸品です。自家製調味料が生み出す、酒飲みのつぼを押さえた傑作おつまみを、酒肴家・稲垣知子さんに教えてもらいました。

“アサリと山東菜の酒蒸し”のつくり方

塩麹とアサリの旨味に、山椒の辛味がほどよく効いただしが魅力の酒肴。このだしをまとった野菜を食べたいから山東菜がおすすめ。冷めると、さらに山椒の香りがくっきりと引き立つ。汁ごと食べたい、酒飲み泣かせの酒肴である。

材料材料 (2人分)

アサリ200g
山東菜*2株
日本酒1/3カップ(純米酒)
山椒麹小さじ1~2

*野菜はほかに青梗菜や小松菜もおすすめ。

1アサリの下ごしらえ

アサリは砂、塩抜きをしたら殻をすり合わせてよく洗う。

2山東菜をカットする

山東菜は5cm程度に切る。

3火にかける

深めの鍋に、酒と山椒麹を入れて軽く混ぜ、アサリと山東菜の茎の部分を入れて蓋をし、強火にかける。

4味を整える

鍋の中が沸騰してきたら1~2分、アサリの口が開くように軽く鍋を揺すりながら加熱する。口が開いたら煮汁を味見し、塩気が足りなければ山椒麹で味をととのえる。

5完成

山東菜の葉の部分を入れて蓋をしたら火を消し、山東菜がしんなりするまで蒸らして出来上がり。

完成

教える人

日本酒と器を愛してやまない酒肴家、料理研究家。漢方薬膳の効能を生かした体に優しい料理も得意としている。著書に『おかずおつまみ』(文化出版局)、『日本酒マリアージュ』(誠文堂新光社)。

稲垣知子 酒肴家

日本酒と器を愛してやまない酒肴家、料理研究家。漢方薬膳の効能を生かした体に優しい料理も得意としている。著書に『おかずおつまみ』(文化出版局)、『日本酒マリアージュ』(誠文堂新光社)。

※この記事の内容は、「技あり!dancyu おつまみ」に掲載したものです。

技あり!dancyuおつまみ
技あり!dancyuおつまみ
A4変型 判( 96 頁)
ISBN: 9784833477208
2018年07月31日発売 / 864円(税込)

文:山内聖子 写真:三浦英絵

山内 聖子

山内 聖子 (呑む文筆家・唎酒師)

公私ともに17年以上、日本酒を飲み続け、全国の酒蔵や酒場を取材し、「dancyu」や「散歩の達人」など数々の週刊誌や月刊誌などで執筆。日本酒イベントやプロに向けたセミナーの講師としても活動している。著書に『蔵を継ぐ』(双葉社)。ただいま、二作目の日本酒本を執筆中。