大庭英子さんの食べ飽きない定番レシピ
コク深くまろやかな基本の"サバ味噌煮"

コク深くまろやかな基本の"サバ味噌煮"

サバ味噌のつくり方を改めておさらいしてみましょう。サバの脂と味噌のコクは相性が良く、白飯が進む美味しさです!料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“サバ味噌煮”のつくり方

くさみのあるサバを味のしっかりしている味噌で煮た、定番の魚料理です。生姜を入れるのもくさみを消すポイント。味噌は好みのものでつくってください。赤味噌ならばこっくりとした味わいに。白味噌ならばほんのり甘いまろやか味に。どちらもごぼうを入れるのがポイント。香りが全体に広がっておいしさがアップします。

[サバの味噌煮ひと口メモ]
日本でいちばんよく食されているのはサバの中でも「真サバ(マサバ)」という種類。ホンサバともいい、旬は地域によって多少異なりますが、9月から翌年の2月ごろまで。一方、東シナ海や南シナ海に生息しているゴマサバは真サバよりもやや小ぶり。旬はなく一年中食べられます。店頭で選ぶときは、身や皮にハリがあって、輝きを放っているもの、ドリップが出ていないものを見定めてください。

材料材料 (2人分)

サバの三枚おろし1/2尾
ごぼう120g
生姜1片分(せん切り)
1/2カップ
大さじ3
味醂大さじ2
砂糖大さじ1
赤唐辛子1本
味噌50g

1そぎ切る

サバは1枚を半分にそぎ切りにする。

そぎ切る

2切り込みを入れる

皮目に浅く十文字に切り込みを入れる。

切り込みを入れる

3ごぼうをゆでる

ごぼうは皮をこそげて長さ5~6cmの板状に切る。水でさっと洗って鍋に入れ、ひたひたの水を加えて中火にかけ、煮立ってきたら蓋をして弱火で10分ほどゆでてザルにあげる。

ごぼうをゆでる

4煮る

鍋に水を煮立てて酒、味醂、砂糖、生姜、赤唐辛子を入れ、再び煮立ったところにサバを皮目を上にして重ならないように入れる。煮立った中に入れると魚の生臭みが出にくい。

煮る

5落し蓋をする

スプーンで煮汁をかけて表面の色が変わったら、オーブンペーパーの落とし蓋をしてから蓋をして10分ほど煮る。

落し蓋をする

6ごぼうを加える

ごぼうを加えてひと煮する。味噌はそのまま加えると煮汁になじみにくいので、あらかじめ煮汁で溶きのばす。

ごぼうを加える

7味噌を加える

溶きのばした味噌を鍋に入れてさらに6~8分煮る。

味噌を加える
完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の い」に掲載したものです。

手ほどきdancyu 基本の い
手ほどきdancyu 基本の い
家庭の和食いろは
手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“い”

A4変型判(88頁)
ISBN:9784833477628
2019年1月28日発売/770円(税込)

文:中村裕子 写真:鈴木泰介

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。