季節の「引き算」料理
滋味深く体を癒やす"冬瓜と鶏肉の煮物"

滋味深く体を癒やす"冬瓜と鶏肉の煮物"

冬瓜のとろみも効かせたスープ仕立ての煮物は優しい口当たり。厳しい夏の栄養補給に必須のレパートリーです。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんにご教授願いました。

“冬瓜と鶏肉の煮物”のつくり方

透き通る淡い緑にほんのり生姜の香り。疲れた胃がゆるゆると喜ぶ、滋味あふれるスープ仕立て。暑い日でもどこかホッとする温かいひと皿です。

材料材料 (2~3人分)

冬瓜1/8個(500g)
鶏もも肉大1枚(300g)
2と1/2カップ
生姜の皮適量
赤唐辛子1/2本
大さじ3
小さじ2/3
生姜適量(すりおろし)

1冬瓜の下準備

冬瓜はスプーンで種とワタを取り、皮はピーラーでむき、縦半分に切ってから、3cm角に切る。

2鶏肉を切る

鶏肉を3cm角に切る。

3鶏肉を煮る

鍋に水、鶏肉、赤唐辛子、生姜の皮を入れて中火にかけ、煮立ってきたら弱火にしてアクを取り、酒、塩を入れる。再び煮立ってきたら蓋をして弱火で10分ほど煮る。

4冬瓜を加え、さらに煮る

冬瓜を加え、強火にして煮立ってきたら蓋をし、弱火で10~15分、冬瓜がやわらかくなるまで煮る。器に盛って煮汁を注ぎ、生姜をのせる。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、「四季dancyu 夏のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu「夏のレシピ」
四季dancyu「夏のレシピ」
A4変型判(120頁)
2021年6月11日発売/1100円(税込み)

文:中村裕子 写真:竹内章雄

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。