気温が高くなってきた今の時季にお薦めな献立です。さっぱりとした味わいの餃子を、良く冷えたビールと一緒に楽しんでください!器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
暑さに食欲が減退していたとしても、羽根付き餃子とビールとなればお腹が鳴るのは私たちだけではないはず(笑)。青じそや穂じそをたっぷりと加え、腐乳を隠し味に加えた餡はさっぱりとしたおいしさ。さらにきゅうりやさやいんげんを漬け込んだちょっと中華風味のピクルスを添えたら、いくらでも食べられてしまいそう。黒酢を石川昌浩さんのガラス小皿に、ピクルスを中山孝志さんの大正ガラス風の小鉢に。そして熱々の焼きたて餃子は、ガラスと相性のいい坂野友紀さん作のアルミ皿に。無限ループ、間違いなし。
キャベツ | 250g |
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穂じそ | 3本 |
餃子の皮 | 20枚程度 |
A | |
・ 豚バラ肉 | 100g(塊をみじん切りに) |
・ 長ねぎの白い部分 | 5cm分(30g)(みじん切り) |
・ しそ | 40枚分(30g)(みじん切り) |
・ 生姜 | 1片分(みじん切り) |
B | |
・ 塩 | 小さじ1 |
・ 白胡椒 | 少々 |
・ 腐乳 | 小さじ1(あれば) |
・ 酒 | 小さじ1/2 |
・ 胡麻油 | 小さじ1/2 |
・ 醤油 | 小さじ1/4 |
★ 羽根 | |
・ 小麦粉 | 小さじ2 |
・ 水 | 1カップ |
サラダ油 | 大さじ1/2(餡用) |
サラダ油 | 大さじ1(焼く用) |
胡麻油 | 少々 |
キャベツをみじん切りにしてボウルに入れ、塩をふたつまみほど(分量外)ふり、全体を混ぜる。30分おいてからさらしに包み、水分をしっかり絞る。
Aを混ぜ、原形がなくなるまで包丁でよくたたく。
2をボウルに入れ、Bを順に加えてそのつどよく混ぜ、粘り気が出るまでよくこねる。
3に1とサラダ油(餡用)を加え、ざっくりと混ぜる。水分が出るのでここは混ぜすぎないこと。冷蔵庫で1時間以上ねかせる。
1個につき、穂じその実を1~2個ずつ入れながら、餃子の皮で4を包む。
ボウルに羽根用の小麦粉を入れ、水を少しずつ加え、だまにならないようによく混ぜる。
フッ素樹脂加工のフライパンを強火にかけてサラダ油(焼く用)を入れ、全体がなじんだら、一度火から下ろし、餃子を並べる。焼くと皮がふくらむので、餃子と餃子の間は少し離す。
フライパンを強火にかける。底面に焼き色がついたら、6を餃子の高さの 1/4くらいになるまで注ぎ入れる(足りないようなら水を足す)。蓋をして蒸し焼きにする。
水気がほぼなくなったら中火にして蓋を取り、鍋底をスライドさせて火の当たりを均一にしながら、全体に焼き色をつける。
鍋肌に胡麻油を回し入れる。フライパンを回転させながら、羽根の部分全体がこんがりときつね色になるまで焼く。
水で濡らした布巾の上にフライパンを置き、皿をかぶせ、フライパンごと裏返して盛りつける。
きゅうり | 4本 |
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セロリ | 1本 |
さやいんげん | 100~200g(瓶にちょうど入るくらいの量) |
★ ピクルス液 | |
・ 水 | 4カップ |
・ 米酢 | 80ml |
・ 赤ワインビネガー | 40ml(白でも可) |
・ 砂糖 | 大さじ1 |
・ にんにく | 1片(大) |
・ 生姜 | 1~2枚(皮ごと薄切り) |
・ シナモンスティック | 1本 |
・ 赤唐辛子 | 4本 |
・ 八角 | 2個 |
・ 山椒 | 10粒(実) |
・ 黒文字の枝 | 1本(あれば) |
・ 昆布 | 2枚(5cm角) |
※2週間ほど日持ちする。みょうがや水なすを使った場合は、4~5日目から食べられる。
ピクルス液の材料を鍋に入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にし、3分したら火を止め、粗熱が取れるまでおく。
野菜はすべてよく洗う。きゅうりとセロリは多めの塩(材料外)でもみ、しんなりするまでおく。いんげんはさっとゆで、冷水にとって粗熱を取る。
煮沸消毒した密閉保存瓶の中に、水気をキッチンペーパーで拭き取った2を丸ごと入れ、1を注ぐ。
昆布を中央に沈めて蓋を閉め、冷蔵保存する。2日目から食べられるので、瓶から取り出し、食べやすい大きさに切る。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
文:藤井志織 写真:伊藤達也
この記事は四季dancyu「夏のレシピ」に掲載したものです。