食への愛が溢れるフランスの家庭料理
チーズの風味が葉野菜を際立たせる"焼きシェーブルチーズのグリーンサラダ"

チーズの風味が葉野菜を際立たせる"焼きシェーブルチーズのグリーンサラダ"

山羊のミルクでつくったシェーブルチーズは、表面に黒い木炭粉をまぶしたもの、ピラミッド形のものなどいろいろありますが、サラダには白い筒状のものが使いやすくお薦めです。フランスと深くかかわり、グランメゾンから家庭の料理まで広く精通しているサルボ恭子さんに、長く愛され続ける家庭料理を習いました。

“焼きシェーブルチーズのグリーンサラダ”のつくり方

山羊乳が原料のシェーブルチーズは、フランス人の大好物。こうして薄くスライスしたパンにのせてトーストし、サラダにするのも定番です。少しくせのある風味が、葉野菜やベーコン、ドレッシングの酸味と好相性。

材料材料 (2人分)

シェーブルチーズ4枚(厚さ1cmの輪切り)
ハード系のパン*4枚(厚さ1cmのスライス)
エンダイブ大きくふたつかみ
クレソン1束
クルミ6粒
りんご1/8個
★ ドレッシング
・ エシャロット1/4個分(みじん切り)
・ 赤ワインビネガー小さじ1/2
・ EXVオリーブオイル小さじ1と1/2
・ 塩ふたつまみ
・ 黒胡椒少々
黒胡椒数粒分(粒、たたく)

*ハード系のパンは、バゲット、パン・ド・カンパーニュ、ナッツ入りのパンなど、好みのものを。

1下準備

エンダイブとクレソンは洗って食べやすくちぎるか切り、水につけてパリッとさせてから、しっかりと水気をきって冷蔵庫に入れておく。

2クルミを煎る

クルミは手で粗く砕いてフライパンに入れ、ごく弱火にかけ、香りが立ってくるまでゆっくりと煎る。または150℃に予熱したオーブンで10分ローストする。りんごは皮付きのまま、厚さ5mmのいちょう切りにする。

3ドレッシングをつくる

ボウルに赤ワインビネガーと塩、黒胡椒を入れてよく混ぜ、塩が溶けたらオリーブオイルを注いで混ぜ、エシャロ ットを加える。

4ドレッシングをからませる

パンの上にシェーブルチーズをのせ、オーブントースターで2~3分焼いてたたいた黒胡椒をふる。ボウルに1を入れ、3を混ぜてから回しかけ、大きく上下を返して全体にからませる。

5仕上げ

器に4の葉野菜を盛り、チーズのトーストをのせ、クルミとりんごを散らす。

完成

教える人

サルボ恭子 料理家

サルボ恭子 料理家

料理家の叔母に師事したのち、渡仏。パリの名門ホテル「オテル・ド・クリヨン」の厨房に勤務。現在は東京で料理教室を主宰。フランス家庭料理を軸に、さまざまなテーマで活動する。著書も多数。

文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

この記事は四季dancyu「春のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu「春のキッチン」
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A4変型判(120頁)
2021年3月13日発売/1100円(税込み)
鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。