旨味を凝縮させた塩豚を使った濃厚なキーマに、ざくろのアクセントが実によく合います。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
木製の角皿は、トレイやパン皿として使う方が多いようですが、私たちはパスタでもカレーでもどんと盛りつけています。その意外性にインパクトがあるし、使い込むことで育っていき、色つやが増していきます。この山口和宏さん作のウォルナットトレイも、いい味が出てきました。キーマカレーは、味を凝縮させた塩豚をミンチにするのがコツ。一晩ねかせるとさらにおいしくなりますよ。
ざくろ | 1個 |
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豚肩肉 | 400g(塊) |
A | |
・ 玉ねぎ | 大1個 |
・ セロリ | 1本 |
・ 香菜の根 | 2本分 |
・ にんじん | 1/2本 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
にんにく | 1片 |
赤唐辛子 | 1本(種を取り除く) |
酒 | 2カップ |
白胡椒 | 少々 |
B | |
・ トマト缶 | 1缶(200g)(ホール) |
・ ローリエ | 1枚 |
・ 水 | 3カップ |
・ 生姜 | 大1片 |
C | |
・ マーマレード | 小さじ1/2 |
・ 醤油 | 小さじ1 |
・ カレーパウダー | 小さじ2 |
ガラムマサラ | 大さじ2 |
ご飯 | 適量 |
香菜の葉 | 少々 |
豚肉は塩8g(材料外)をすり込んでから、冷蔵庫で一晩おく。キッチンペーパーで水気を拭き、包丁で5mm角に刻む。
Aをすべて、細かいみじん切りにする。にんにく、Bの生姜も同様に細かいみじん切りにしておく。
Bのホールトマトをミキサーなどで攪拌しておく。
厚手の鍋にオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れ、焦がさないように弱火で炒める。香りが出てきたらAを加え、40分ほどじっくりと炒める。
鉄製のフライパンを強めの中火で熱し、1を広げて入れ、焼きつけるように炒める。白胡椒をふり、ほぐしながら炒める。水分がなくなったら酒を加え、水分が半量になったら4の鍋に加える。
Bを加えて蓋をし、ごく弱火にする。底が焦げないようにときどき混ぜながら、半量くらいになるまで2時間ほど煮込む。
Cを加える。味をみて足りなければ塩(材料外)でととのえ、火を止める。
食べる前に弱火にかけ、焦げないように混ぜながら加熱する。ガラムマサラをふり、火を止める。ご飯を器に盛り、カレーをかけ、ざくろを割って実を取り出し、香菜の葉とともに添える。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
文:藤井志織 写真:伊藤達也