いさきを一尾使った、豪快な一皿。蒸すだけでとっても美味しく仕上がるのでお薦めです。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
尾頭つきの魚を一尾丸ごと使った料理は、おもてなしにもってこいの華やかさ。もともとヨーロッパの楕円形の器や鍋は、細長い魚の姿が収まるようにつくられたものも多いんですよ。香味野菜と一緒にふっくらと蒸した魚に、熱した甘じょっぱいたれをジュッとかけると、食欲を刺激する豊かな香りが立ちのぼります。
天然いさき | 1尾(200~300g) |
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長ねぎ | 1本 |
香菜 | 30~40g |
生姜 | 1片分(薄切り) |
酒 | 50ml |
落花生油 | 大さじ1と1/2 |
あさつき | 1~2本分(ざく切り) |
ミント | 1~2本分(ざく切り) |
★ ソース | |
・ 醤油 | 大さじ1 |
・ 魚醤 | 小さじ1 |
・ 砂糖 | 小さじ1 |
ねぎは青い部分も含め3~4等分にする。香菜は根と茎、葉に分け、葉はざく切りにする。
いさきはえらと内臓を取ってよく洗い、水気をしっかり拭き取り、両面に塩(材料外)を軽くふる。身の厚い部分に、斜めに切り込みを入れる。
蒸し器に入るサイズの器に、ねぎと生姜、香菜の根と茎を入れ、その上にいさきをのせて酒をふりかける。蒸気の上がった蒸し器に入れ、様子を見ながら強火で8分ほど蒸す。
いさきを取り出し、器に盛る。生姜も取り出して細切りにする。蒸し汁はとっておく。
小さなフライパンに落花生油を熱し、煙が出るくらい高温にな ったら、4のいさきにかける。
5の熱いままのフライパンに、ソースの材料と4の蒸し汁を入れて余熱で温め、いさきにかける。 4の生姜と1の香菜の葉、あさつき、ミントを上にのせる。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
文:藤井志織 写真:伊藤達也