南インド版青菜炒めと言える一皿。カレーの副菜としてはもちろん、さっと出せる野菜料理なので普段の食卓でも活躍してくれます。食べると体の中から元気が湧いてくる。そんな南インドのスパイスと素材の香りが印象的な野菜中心のカレーを、インド・スパイス料理研究家の香取 薫さんに教えてもらいました。
キーライはタミル語でほうれん草のことだが、今回は通年手に入りやすい小松菜で。いろいろな青菜でアレンジができる。スパイスでサッと炒めたホットサラダのようなもので、定食の箸休め的にも楽しめる。
小松菜 | 1束 |
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玉ねぎ | 1/4個 |
植物油 | 大さじ2 |
ブラウンマスタードシード | 小さじ1/2 |
A | |
・ ウラドダール | 小さじ1強(皮むきひき割り) |
・ フェヌグリークシード | 小さじ1/3 |
・ 赤唐辛子 | 1本 |
B | |
・ ターメリック | ふたつまみ |
・ サーンバールパウダー | 小さじ1/2 |
C | |
・ ココナッツファイン | 大さじ1 |
・ 塩 | 小さじ1/2 |
・ 砂糖 | ふたつまみ |
ココナッツオイル | 小さじ1 |
小松菜は茎を長さ1cmに切り、葉は長さ3cmのざく切りにして別にしておく。玉ねぎは長さが半分の短い薄切りにする。
フライパンに植物油を入れて中火で温めたところへ、ブラウンマスタードシードを数粒落とす。はじけ始めたらすべて入れて蓋をし、フライパンを軽く揺すって勢いよくはじけているところへAを入れて弱火にする。ウラドダールとフェヌグリークシードがこんがりと色づいてくるまで、ゆっくりと混ぜ続ける。
2に玉ねぎを入れて中火にし、3分ほど炒めたら、Bを入れて30秒ほど炒め、小松菜の茎を入れて1分ほど炒める。
強火にして小松菜の葉をすべて入れ、Cを入れてサッと炒めて火を通し、すぐに火を止める。小松菜の水分が出てくる前に炒め終えるのがコツ。ココナッツオイルを鍋肌から回し入れ、香りづけする。
東京生まれ。
1985年にボランティアで訪れたインドで、スパイスの魅力に開眼。以来、インド中を歩き、地元の家庭に入って料理を研究する。キッチンスタジオ ペイズリー主宰。著書も多数。
文:鹿野真砂美 写真:宗田育子
この記事は四季dancyu「夏のキッチン」に掲載したものです。