野菜たっぷりの南インド料理
マイルドな口当たりと甘味がたまらない"マドラスコーヒー"

マイルドな口当たりと甘味がたまらない"マドラスコーヒー"

高い所から注ぐパフォーマンスが有名なマドラスコーヒーですが、ちゃんと美味しさにかかわりがあるんです。自宅でも簡単にできるので、ぜひお試しあれ!食べると体の中から元気が湧いてくる。そんなスパイスと素材の香りが印象的な野菜中心の南インド料理を、インド・スパイス料理研究家の香取 薫さんに教えてもらいました。

“マドラスコーヒー”のつくり方

もともとインドでは紅茶よりもコーヒーがポピュラーだった。牛乳たっぷりで甘い南インド式コーヒーはマドラス(現在のチェンナイ)コーヒーとも呼ばれ、今も人気。さらに牛乳を煮詰めて濃くしてから淹れるのは、グルメなチェッティナードゥのスペシャル。

材料材料 (2人分)

コーヒー粉大さじ3(深煎りの細びき。エスプレッソ用で可)
熱湯180ml
牛乳200ml
砂糖大さじ2

1コーヒーを入れる

鍋に分量の熱湯を沸かしたところへコーヒー粉を入れる。サッと混ぜたら蓋をして1分蒸らし、不織布のキッチンペーパーでこす。

2仕上げ

別鍋に牛乳を入れて火にかけ、160mlくらいになるまで煮詰めたところへ、1のこしたコーヒーと砂糖を入れて混ぜる。よく撹拌し、泡立てるとよりおいしくなる。

注ぐ
マドラスコーヒーは泡立てて口当たりをマイルドにしてから飲むのが現地流。容器から容器へ、注ぎながらカップを上げていき移し替えることで、空気を含んでやさしい泡に包まれる。しっかり甘くすると一層おいしい。

教える人

植松良枝 料理研究家

香取 薫 インド・スパイス料理研究家

東京生まれ。
1985年にボランティアで訪れたインドで、スパイスの魅力に開眼。以来、インド中を歩き、地元の家庭に入って料理を研究する。キッチンスタジオ ペイズリー主宰。著書も多数。

文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

この記事は四季dancyu「夏のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu 夏のキッチン
四季dancyu 夏のキッチン
A4変型 判( 120 頁)
2020年06月11日発売 / 1,100円(税込)
鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。