ドン!と厚切りの豚肉を、オレンジをきかせたケチャップのソースでいただきます。豚肉の旨味と脂、ケチャップの風味がお互いをググ~ンと高め合います。
元気はじける輝く朱赤に、甘くて酸っぱくてちょっとキュンとくる味。
18世紀後半にアメリカで誕生したといわれるトマトケチャップには、やっぱり故郷にゆかりある料理がぴったりハマる。
パワフルな肉料理もトマトケチャップとタッグを組めば、トマトの酸味で肉や油の脂っこさが和らげられ、しつこさはどこへやら。
ポークソテーもトマトケチャップあってこそ。
今回、紹介するレシピはトマトケチャップとの相性をより高めるための“技あり”。単なる脇役調味料でも、盛り上げソースでもない、トマトケチャップの魅力を、ポークソテーで味わいましょう。
豚ロース肉(厚切り) | 2枚(約300g) |
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薄力粉 | 適量 |
サラダ油 | 大さじ1と1/2 |
白ワイン | 大さじ2 |
水 | 120ml |
トマトケチャップ | 大さじ3 |
醤油 | 小さじ2 |
オレンジの搾り汁 | 大さじ1 |
オレンジの外皮 | 1/2個分(国産/せん切り) |
バター | 15g弱 |
塩 | 適量 |
胡椒 | 適量 |
レタス | 適宜(せん切り) |
パセリ | 適宜 |
オレンジ | 適宜(くし形切り) |
豚肉は縮まないように筋を切り、塩、胡椒を少々をふってなじませ、薄く薄力粉をまぶして余分な粉ははたき落とす。
フライパンにサラダ油を入れて中火にかけ、1をこんがりと色づくまで焼いて返し、さらに1~2分焼く。軽く押さえて弾力が出ていたら皿に取り出す。
2のフライパンにそのまま白ワイン、水を入れて中火にかけ、ヘラでフライパンについた旨味をこそげて、しっかり煮立てる。
トマトケチャップ、醤油、オレンジの搾り汁を加え、バターを小さく切って加えて混ぜる。塩と胡椒で味をととのえ、オレンジの外皮を加える。
2の豚肉に4のソースをかける。好みでレタス、パセリ、オレンジを添える。
――明日はナポリタンです!
フランス菓子店やフランス料理店で経験を重ね、独立。現在は料理教室「studio SPOON」を主宰する。フランス料理やエスニック料理 などジャンルを飛び越えて、おいしいものへの探究心が旺盛。プロの手法と自らの経験を生かした、生命感あふれる料理にファンが多い。『洋食教本』(東京書籍)、『坂田阿希子の肉料理』(文化出版局)など著書多数。
文:遠藤綾子 撮影:原ヒデトシ