下ごしらえに手間ひまをかけて、挽き肉の味を最大限に引き出す“カレーチャーハン”を紹介します。スパイスの香りと挽き肉の風味が絶妙な相性のフライパンチャーハンに、いざ挑戦!
“カレーチャーハン”には、合い挽き肉を使います。
下ごしらえの工程は、大きく分けて2段階。挽き肉に油を注いでほぐしたら、弱火で温めてざるで油を切る。さらに挽き肉を弱火で炒めてざるにあげる。
2回に分けて、挽き肉から丁寧に脂の臭みと水分を取り除くことにより、風味抜群なチャーハンに仕上がります。
レシピの大事なポイントはもうひとつ。
焦げて風味が飛ぶのを防ぐため、カレー粉は最後に加えます。
丁寧につくった“カレーチャーハン”は、ごはんひと粒ずつに、スパイシーな風味と野菜の甘み、挽き肉の風味をまとったおいしさ。下ごしらえに手間をかけて損はありません!
温かい白ごはん | 150g |
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合い挽き肉 | 60g |
A 生姜 | 2g |
A にんじん | 20g |
A 玉ねぎ | 20g |
A マッシュルーム | 20g |
とうもろこし | 20g(冷凍でも可) |
枝豆 | 30g |
ミニトマト | 2~3個(30g) |
サラダ油 | 適量 |
オリーブ油 | 大さじ2 |
バルサミコ酢 | 10~15ml |
カレー粉 | 5g |
塩 | 小さじ1/2強(2.8g) |
砂糖 | 小さじ2/3(3g) |
生姜、にんじん、玉ねぎ、マッシュルームは、それぞれみじん切りにする。とうもろこしは生のまま包丁で削いで粒をほぐす。枝豆は塩ゆでしてさやから取り出し、薄皮をむく。ミニトマトはへたを取り、縦に4等分する。
合い挽き肉をフライパンに入れて、ひたひたより少し少ないぐらいのサラダ油を注ぐ。油の中で挽き肉をほぐしたら、弱火にかける。
色が少し変わりかけたら、一旦ざるにあけて油を切る。
2をフライパンに戻して弱火で炒め、全体の色が変わったらざるにあげる。フライパンの油はキッチンペーパーなどできれいにふいておく。
3のフライパンにAを入れてオリーブ油を注ぐ。弱火にかけて7~8分炒め、最後にキッチンペーパーに余分な水分と油を吸わせ取りのぞく。
とうもろこしを入れて30秒ほど炒めたら、弱火のままごはんを入れて切るように混ぜながら3分火を通す。ごはんが十分にほぐれたら、中央にスペースをつくり、バルサミコ酢を投入。軽く火を通したら全体にからめる。
挽き肉、カレー粉、塩、砂糖の順に混ぜながら加え、さらに3~4分、切るように混ぜながら炒める。枝豆とミニトマトを加えて10秒ほど炒めてでき上がり。カレー粉が焦げるので、火を強めずに仕上げる。
――明日("豚ロースとほうれん草のチャーハン"の奥義は肉の下焼きにあり!)につづく。
フランスで料理を学び、帰国後はレストランで腕を振るう一方、科学的調理理論を構築する。2010年より麻布十番で「水島弘史の料理教室」を開催。予約開始時間ぴったりに申し込んでも、予約ができないこともあるほど人気ぶり。最新刊に『読むだけで腕があがる料理の新法則』(ワニブックスPLUS)がある。
写真:平松唯加子