dancyu本誌から
dancyu11月号「『ごはん』の季節」絶賛発売中!

dancyu11月号「『ごはん』の季節」絶賛発売中!

今回の「ごはん」特集では、注目の新品種の特徴を紹介するほか、土鍋や炊飯器でのおいしいごはんの炊き方や、ごはんが進みすぎるおかずまで盛りだくさんに紹介しています。ごはんを中心に、ますます充実の「家ごはん」を楽しんでいただけますように!

白メシ最高!

表紙
P16+17
P20
p50
dancyu2021年11月号
学生時代に“豚ぶたパック”と称する行事(?)がありました。一皿のとんかつでどれだけごはんが食べられるかという、若者らしい(いま考えるとアホらしい)もので、バスケの昼練を終え「今日、豚パック行く?」と誰ともなしに言い出しては新宿のとんかつ屋に繰り出す。丼に盛られたごはんとキャベツはお代わり自由。とんかつ二切れで一杯、キャベツにソースかけて一杯、お新香で一杯……と、ひたすら食べまくりました。
食べ盛り、しかも運動後で腹を空かせた学生たちが4、5人で押し寄せてこれをやるのだから、店はたまったものではありません。「すみません、もうごはんがありません……」と言われたことも。ちなみに、しばらくしてからその店に行ってみたら、キャベツのお代わりは有料になっていました。お店の方、お客様、申し訳ありません。
同じ頃、バイトをしていた鰻屋のまかないでもどんぶりめしが日常でした。おかずだけでは足りないので、白飯に蒲焼きのタレをかけたタレかけめしをがしがし食べていました。これが旨かった!年に一度、土用の丑の日だけは鰻丼を食べさせてもらえて、とてもありがたかったのですが、実は、今でも印象に残っているのはタレかけめしです(大将、女将さん、すみません!)。
今はたまにしか食べませんが、やはりどんぶりめしを目の前にすると、心が躍ります。無心で食べていたあの頃には戻れないけれど、少しだけピュアな自分に戻れるような気がして。

dancyu編集長 植野広生
dancyu2021年11月号
dancyu2021年11月号
第一特集:「ごはん」の季節 第二特集:豚汁の旬
A4変型判(180頁)
2021年10月6日発売/ 900円(税込)

写真:福森クニヒロ