dancyu4月号の取材でお世話になったスタッフの、バターに関する思い出を集めました!本誌ではより多くの方のエピソードを掲載していますが、一足先にハートフルなバターエピソードをお届けします。
前回に引き続いてバター特集スピンアウト企画です。味噌ラーメンのバタートッピングといえば定番ですが、ライターの石田ゆうすけさんが初めて邂逅した時は驚いたそうです。
『中学生の頃、わが町和歌山の田舎にも味噌バターラーメンを出す店ができたんです。パンに塗るイメージしかなかったから「気持ち悪いことするなあ」と思っていたけど、食べてみたら衝撃。それ以来、お好み焼きにマヨネーズみたいな感覚で、味噌ラーメンにバターを付けてもらっていました。最近あまり見なくなりましたね。』
続いては「バターの香りは幸せの香り」と語るライター羽鳥靖子さんのエピソード。多幸感溢れるお菓子の思い出を語ってくれました。
『小学6年生くらいから中学時代の頃、お菓子づくりにハマった時期があります。一箱200円くらいで買えるのに、手づくりのものはお金と手間がかかると思いつつも美味しいので、時間があればつくって友人に配っていました。最初の、硬いバターに砂糖を入れて柔らかくなるまで練る工程。白っぽくなるまで混ぜ合わせるのが、一番大変だったと覚えています。丁寧に作業したあと、泡立て器についた砂糖バターを、指ですくって舐めたときの美味しかったこと!さらにオーブンで焼く工程で、バターのふぉわ~んと幸せになる甘い香り。最近は焼き菓子をつくらなくなりましたが、あの甘いコクのあるバターの味と香りの多幸感。今でも記憶に焼きついています。』
最後はバター心酔系カメラマン、今清水隆宏さんのエピソード。彼は「バターは正義」と言い切るほどバター愛が強いにもかかわらず、「バターを超えるもの」が存在すると語っています。その正体とは!?
『バターは正義です。フランス料理然り、お菓子然り。バターを使えば何でもおいしくなる、というのは紛うことなき事実。しかし、バターを超えるのがインドのギーです(インド最大の乳製品メーカー、「アムール」のギーが世界一)。ギーは、バターの上澄みだけを取った油脂。何を炒めるときに使ってもおいしくなってしまう。ちなみに、油脂は種類を混ぜて使ってはいけません。バターならバターのみ、オリーブオイルならオリーブオイルだけ、で使ったほうがいい。バターと合わせて使うと、おいしくなるのは粉です。だから乳製品と粉の組み合わせ満載のトルコ料理は、おいしいんですよ。』
バター偏愛家たちのアツい思い、いかがだったでしょうか?
皆さんも自分のバター愛を語り合い、バター仲間の輪を広げてみましょう!
写真:伊藤徹也/竹内章雄