
初夏から秋までの長い間、食卓を彩ってくれるありがたい野菜、なす。中華のベテラン、六本木の店「KOBAYASHI」で腕をふるう小林武志さんの4レシピはいずれも、たっぷりの“油使い”が決め手です。誌面掲載の4レシピに、特別編の1レシピを加えて全5レシピを、順にお届けします。この夏、未体験の“なす料理”をぜひ食卓に! 第5回は、誌面に掲載しなかった番外編として、油を使わない一品。冷んやりとご馳走感のある「なすの煮こごり」をご紹介します。
なすと枝豆、とうもろこし、パプリカなどの夏野菜を同じくらいの大きさに切って、ゼラチンでジュレで固めた冷たい一皿。食卓に運べば、カラフルで透明感ある涼やかな姿に、思わず歓声が上がる。
皮をむいたなすは、見た目では主張しないが、味わいの基本として存在感抜群。奥ゆかしく大人びた、なすの骨頂を味わう逸品だ。
| なす | 中2本 |
|---|---|
| 枝豆 | 25~30さや |
| とうもろこし | 1/3本 |
| 赤パプリカ | 1/2個 |
| 黄パプリカ | 1/2個 |
| ブロッコリー | 花芽5個程度 |
| ★ ジュレ液 | |
| ・ 板ゼラチン | 5g×2枚(水でふやかしておく) |
| ・ チキンスープ | 500ml |
| ・ 塩 | 小さじ1 |
| ・ 醤油 | 小さじ1/3 |
| ・ 砂糖 | 2つまみ |
なすは皮をむいて、7mm角の角切りにする。パプリカ、ブロッコリーも同様の大きさに切る。大きさは、枝豆のサイズに合わせる感覚で。

鍋に湯を沸かして塩少々(分量外)を入れ、なすを入れる。なすは浮くのでよく混ぜながら、透明感が出るまでゆでる。枝豆、とうもろこし、パプリカ、ブロッコリーもゆでて火を通しておく。※枝豆はゆでた後、薄皮をむくと美しい。

ジュレ液の材料を鍋に入れて弱火で熱し、ゼラチンが溶けたら火を切って冷ましておく。完全に冷めきる前に、2の材料を加えて混ぜる。

氷を入れたバットに3の鍋をのせ、混ぜながら冷やす。比重の重い野菜が沈まない程度にとろみがついてきたら、器に盛り、食べるまで冷蔵庫で冷やす。


1967年愛知県生まれ。辻調理師専門学校卒業後、同校で8年間講師を務める。吉祥寺「知味 竹爐山房」や際コーポレーションなどを経て、2005年「御田町 桃の木」開店。現在は、六本木「KOBAYASHI」にて中国料理の知識や技術を生かした独自の料理を展開。

文:里見美香 撮影:伊藤菜々子