夏はガツンと肉中華
【「なす」は油が旨くする②】未体験の"サクトロ"食感。忘れがたい味わいの「なすの唐揚げ 山椒唐辛子風味」

【「なす」は油が旨くする②】未体験の"サクトロ"食感。忘れがたい味わいの「なすの唐揚げ 山椒唐辛子風味」

初夏から秋までの長い間、食卓を彩ってくれるありがたい野菜、なす。中華のベテラン、六本木の店「KOBAYASHI」で腕をふるう小林武志さんの4レシピはいずれも、たっぷりの“油使い”が決め手です。誌面掲載の4レシピに、特別編の1レシピを加えて全5レシピを、順にお届けします。この夏、未体験の“なす料理”をぜひ食卓に! 第2回は、皮をむいて揚げることで、驚きの食感が生まれる「なすの唐揚げ」です。

なすの皮をむいて、コーンスターチ主体の衣をまぶすことで、この“衝撃食感”が生まれます

なすの衣はコーンスターチが主体。それゆえ白く揚がり、サックリした独特の食感も生まれる。なすに果物のような甘味を感じるのは、「香辛料や油との対比で、なす本来の甘味が引き立つから」と小林さん。いかにも辛そうな見た目だが、さにあらず。唐辛子は辛味よりむしろ香りづけだ。

材料材料 (2~3人分)

なす中4本
小麦粉少々
★ 衣
・ コーンスターチ63g
・ 小麦粉7g(薄力粉でも強力粉でも)
・ 水100ml
揚げ油適量
唐辛子20本以上(鷹の爪)
花椒大さじ1(約40粒)
山椒塩適量(花椒粉1:塩9の割合で混ぜる)
生の赤唐辛子少々(小口切り。好みで)
長ねぎ少々(斜め切り。好みで)

※コーンスターチと小麦粉の割合は9:1。コーンスターチは揚げても色がつきにくい。

1なすを切る

なすはヘタを落としてピーラーで皮をむき、90度ずつ回転させて、箸でつかみやすいサイズの細長い乱切りにする

なすを切る

2衣をつける

なすの表面に小麦粉を薄くはたく。これで衣がつきやすくなる。衣の材料をボウルに合わせる。衣は、持ち上げると右の写真のようにリボン状に垂れるような状態に。なすを衣に入れて、手でよく混ぜる。

衣をつける
衣をつける

3揚げる

175℃に熱した油になすを入れる。この衣はお互いにくっつきやすいので、多く入れすぎないように。箸でしっかり混ぜながら1分半ほど揚げる。軽く色づき、焼けたいい香りがしてきたら引き上げる。余分な油を振って落とす。

揚げる

4唐辛子と花椒をから煎りし、なすを合わせる

中華鍋(フライパンでも可)に唐辛子と花椒を入れ、強めの火でから煎りする。風味が出てきたら、なすを入れ、山椒塩を加えて全体をよく混ぜる。好みで、生の赤唐辛子と長ねぎも混ぜ合わせる。

唐辛子と花椒をから煎りし、なすを合わせる
【切り方に知恵あり】衣を付きやすくするため、皮はむく
【切り方に知恵あり】衣を付きやすくするため、皮はむく
なすは皮をむき、麻婆なす同様の細長い形の乱切りに。この料理のように衣を付けて揚げる場合は、揚げたとき衣がはがれやすいため、皮はむいて使う。
完成
コーンスターチ主体の白い衣をまとって揚げられたなすが、赤唐辛子と花椒の中に鎮座。そんな風情の目にも鮮やかな一皿は、食べても未体験の驚きが!

教える人

小林武志さん 「KOBAYASHI」シェフ

小林武志さん 「KOBAYASHI」シェフ

1967年愛知県生まれ。辻調理師専門学校卒業後、同校で8年間講師を務める。吉祥寺「知味 竹爐山房」や際コーポレーションなどを経て、2005年「御田町 桃の木」開店。現在は、六本木「KOBAYASHI」にて中国料理の知識や技術を生かした独自の料理を展開。

26年夏号「夏はガツンと肉中華」
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2026年6月5日発売/1,500円(税込)

文:里見美香 撮影:伊藤菜々子

里見 美香

里見 美香 (編集者)

1991年のdancyu創刊号から編集部に所属し、元来の日本酒好きが高じて99年2月号で「日本酒特集」を立ち上げた。定年退職した現在はフリーランスの編集者・ライターとしてdancyu誌にも携わる。