
初夏から秋までの長い間、食卓を彩ってくれるありがたい野菜、なす。中華のベテラン、六本木の店「KOBAYASHI」で腕をふるう小林武志さんの4レシピはいずれも、たっぷりの“油使い”が決め手です。誌面掲載の4レシピに、特別編の1レシピを加えて全5レシピを、順にお届けします。この夏、未体験の“なす料理”をぜひ食卓に! 第2回は、皮をむいて揚げることで、驚きの食感が生まれる「なすの唐揚げ」です。
なすの衣はコーンスターチが主体。それゆえ白く揚がり、サックリした独特の食感も生まれる。なすに果物のような甘味を感じるのは、「香辛料や油との対比で、なす本来の甘味が引き立つから」と小林さん。いかにも辛そうな見た目だが、さにあらず。唐辛子は辛味よりむしろ香りづけだ。
| なす | 中4本 |
|---|---|
| 小麦粉 | 少々 |
| ★ 衣 | |
| ・ コーンスターチ | 63g |
| ・ 小麦粉 | 7g(薄力粉でも強力粉でも) |
| ・ 水 | 100ml |
| 揚げ油 | 適量 |
| 唐辛子 | 20本以上(鷹の爪) |
| 花椒 | 大さじ1(約40粒) |
| 山椒塩 | 適量(花椒粉1:塩9の割合で混ぜる) |
| 生の赤唐辛子 | 少々(小口切り。好みで) |
| 長ねぎ | 少々(斜め切り。好みで) |
※コーンスターチと小麦粉の割合は9:1。コーンスターチは揚げても色がつきにくい。
なすはヘタを落としてピーラーで皮をむき、90度ずつ回転させて、箸でつかみやすいサイズの細長い乱切りにする

なすの表面に小麦粉を薄くはたく。これで衣がつきやすくなる。衣の材料をボウルに合わせる。衣は、持ち上げると右の写真のようにリボン状に垂れるような状態に。なすを衣に入れて、手でよく混ぜる。


175℃に熱した油になすを入れる。この衣はお互いにくっつきやすいので、多く入れすぎないように。箸でしっかり混ぜながら1分半ほど揚げる。軽く色づき、焼けたいい香りがしてきたら引き上げる。余分な油を振って落とす。

中華鍋(フライパンでも可)に唐辛子と花椒を入れ、強めの火でから煎りする。風味が出てきたら、なすを入れ、山椒塩を加えて全体をよく混ぜる。好みで、生の赤唐辛子と長ねぎも混ぜ合わせる。




1967年愛知県生まれ。辻調理師専門学校卒業後、同校で8年間講師を務める。吉祥寺「知味 竹爐山房」や際コーポレーションなどを経て、2005年「御田町 桃の木」開店。現在は、六本木「KOBAYASHI」にて中国料理の知識や技術を生かした独自の料理を展開。

文:里見美香 撮影:伊藤菜々子